丹沢山系で女性滑落死 登山インストラクター書類送検【山岳事故】

丹沢山系で女性滑落死 登山インストラクター書類送検【山岳事故】

2021年3月12日 オフ 投稿者:

皆さん、こんばんは。社団法人ランナー龍(たつ)です。

何やら物騒なタイトルとなっておりますが、非常に目を引くニュースであり、しかも丹沢ということなので思わず記事を書いている次第です。

丹沢のニュースについては耳が早い私・・・

 

・・・・

丹沢と言えば、私が最もよく通う山域になるのですが、今回の事故現場は丹沢山系とはいっても一体、どこを指しているのでしょうか。

それに加え、書類送検ということですが、何があったのでしょうか。

さっそく、事故について紹介しながら考察していきたいと思います。

 

はじめに、事故そのものは昨年(2020年)発生しているものになります。

そして当時発生した事故に対する書類送検がこの度(2021年3月)行われたということです。

 

ニュースの記事は次の通りです。

丹沢山系を危険なコースで下山、女性が滑落死 登山インストラクターの男性を書類送検

山北町の山中で昨年3月、登山中の女性会社員(46)=秦野市=が滑落死した事故で安全管理を怠ったとして、県警は8日、業務上過失致死の疑いで、ガイド役を務めた団体職員の男性(59)=同市=を書類送検した。

捜査関係者によると、書類送検容疑は昨年3月21日、丹沢山系を下山中の女性を案内する際、事前に申請した計画を変更して危険性の高いコースを通り、登山用ロープを使うよう指示するなどの安全管理を怠って女性を滑落死させた、としている。

引用:Yahooニュース カナロコ神奈川新聞記事より一部抜粋

2021/03/09  7:07配信のニュース記事です。

内容は、下山中に滑落してしまった女性を引率していた登山ガイドが、安全管理を怠ったとして書類送検された・・と、なっております。

 

これは、一見分かりやすそうで分かりにくい。上記を読んだだけでは、どうしてこのような事態になってしまうのか混乱してしまいますね。

 

 

この事故でお亡くなりになられた方のご冥福をお祈り申し上げます。

 

 

慎んでご冥福を祈りながら、

ニュース記事から読み取れる範囲で、想定できる状況や教訓について掘り下げていきたいと思います。

 

 

 

安全には万全を期すことが望まれる

登山に関しては安全に万全を期すことが理想ではありますが、ニュース記事を読むと、どうやら安全とは程遠い状況が見えてきます。

随所にみられる危険ポイントについては、順を追って確認してみましょう。

※ガイドの方の過失を断定するものではありません

 

場所についてですが、「山北町」ということで、エリアで言えば

丹沢湖を中心とした周囲の山であることを想定します。

西丹沢は遠方からだと交通機関で朝早くのアクセスがしにくい場所であり、メジャーながらも玄人好みのエリアだと思っています。

 

 

西丹沢は静かで私も好きなエリアになります。

ただし、登山道が荒れていたり崩落個所も多い印象があります。

都会からアクセスしやすい丹沢自体は、登山初心者にとって敷居が低い山域ではありますが、メインの登山道以外は結構危険な場所もあり、油断はできません。

 

だからこそ、多くのハイカーを魅了します。

 

先ほど、西丹沢は少しアクセスが大変だと言いましたが、その1つがバスの時刻です。

本数が少ないのもそうなのですが、

例えば、バスの発着時刻に間に合わせるために急いで下山!なんてシチュエーションは一気に危険度は上昇する。

リンク内部のニュース記事全文を読むと、

予定の時間より遅れていたため危険なコースを通った

と書いてある。

上記は危険が危険を招く選択肢です。

 

気持ちは分からなくないのですが・・滑落ポイントが多々ある西丹沢でちょっと無茶があるかなと感じざるを得ない。まあ、私が言うのもアレですが。

私だったら、時間が遅れた場合、危険な近道を避けるかわりに、より安全な登山道を「走る」選択をとります。しかし、これもほんとは安全失格ですね。

以下の記事の通り西丹沢エリアで私自身、滑落の経験があります。

 

 

単独ならまだしも、このケースは「引率」という形でガイドをしながらの登山であるということ。

ガイド役は、民間団体の登山インストラクターということなので、個人山行ではなく、仕事としてガイドをしていたのであれば、

安全配慮は強く求められるでしょう。

業務上過失致死の疑いとした書類送検になっていることから、ここが1つのポイントだと言えそうです。

 

登山用ロープを使うよう指示するなどの安全管理を怠って女性を滑落死させた、としている。との事で、

ザイルを使用しなければならない程の状況だとすると、登山道ではない場所を通過した可能性が考えられます。

クライミング登山や沢登りは、ザイルの使用が前提となりますが、一般登山では普通ロープは使いませんし、使う予定でもない限り持参しないのではないでしょうか。

今回のようなケースも考え、常時ロープの持参も必要かなと考えさせられます。

しかしながら、持っていても使えないのであれば ”宝の持ち腐れ” なのだが・・

 

あくまで考察なので、全容を知らない私が強く否定してはならないことは承知の上ですが、

今回一連の顛末から、危険なコースに変えなければならない程、予定の時間より遅れること自体、計画から無理があったのでは?と疑わざるを得ません。

 

天候は良かったはず。汗ばむほどでした。

何故、それが分かるかというと・・・・・

 

偶然、この事故が発生したまったくおんなじ日に、

 

私は、息子と一緒に

西丹沢を登山していたからです・・・・・・・

 

西丹沢も広いので同じ山とは限りませんが、私と息子は昼頃には下山したので時間帯は違うと思うんですけれどね。

ニュースを読んでいてちょっとゾッとした瞬間でした。

 

登山をするためには、

安全には万全を期すことが望まれます。

以上。ニュース記事に対する個人的な考察でした。

ではまた!