奥三河パワートレイル攻略【千枚田でナンマイダ~】
皆さん、こんばんは。社団法人ランナー龍(たつ)です。
今回は2018/04/22奥三河パワートレイルに出場した内容を記事にいたします。
このエリアは「山と高原地図」に収録されていないエリアとなります。
とても自然が豊かなエリアなんですけどね、山と高原地図にないんですよね。近くに百名山が無いからかも知れません。一番近くて、中央アルプス、木曽駒・空木岳に収録される「恵那山」かなあ。
奥三河パワートレイル攻略ってエラそうなこと、書いているけど、先に言っちゃうと、サブタイトルにもあるように、途中で足が南無阿弥陀仏となり、リタイヤとなりましたので、失敗談のレポートとなります。上記の写真はリタイヤすることとなった思い出の場所、約47キロ地点の四谷千枚田エイドである。まさに、千枚田でナンマイダ~、であーる。☝
トレイルランニング仲間に奥三河パワートレイルにエントリーしていることを伝えると、揃いに揃って、「よくエントリーしたね」「完走よりもエントリーしたその勇気が素晴らしい」「うわぁ、エグいよ」「まあ、がんばれ」と、最後の一言以外はこのレースがキツいレースであることを伝えてくれている。
っていうか、走る前に既にリタイアすることを予想されている・・・
君たち、よくわかったな(笑)
奥三河パワートレイルってどんなレース?
プロデューサーの石川弘樹選手:大会HPより
石川弘樹選手がサプライズで応援に駆けつけてくれたレースの参戦記録はコチラ信州戸隠トレイルランレース【爆走!!戸隠古道】
プロトレイルランナーである石川弘樹選手がコースプロデュースをした。ご本人が「このレースを完走できれば自信をもって良い」と太鼓判を押すほどに本格的にタフで、トレイルランナーとしての”強さ”を試される厳しいコースとなっている。まあ、実際走ってみたら本当にそうだった(泣)
奥三河パワートレイルは、紛れもなく国内屈指の難関トレイルレースです。
それは、厳しい参加条件*1をクリアしながら第四回大会(2018年4月開催)を駆け抜けたランナーの完走率「43%」– 10人に4人しか制限時間内にゴールできなかったことからも伺えます。
十分な走力を持つ参加者達からすると、70kmを13時間以内にゴールすること自体は、一見すると無理とは思えない。
しかし立ちはだかるのは、悠久の奥三河の山々 — それはトレイルランナーの「強さ」が試されるタフ・コース。それが奥三河パワートレイルです。引用:大会ホームページ 奥三河パワートレイルについて
場所 | 関門 | 距離 |
茶臼山高原 | ‐ | START |
つぐ高原グリーンパーク | 7:45 | 約13K |
碁盤石山登山口 | 10:15 | 約21K |
小松長江老人憩いの家 | 12:30 | 約37K |
四谷千枚田 | 15:30 DNF | 約47K |
棚山高原 | 17:30 | 約55K |
鳳来山東照宮 | 19:00 | 約62K |
湯谷大駐車場 | 19:30 | GOAL |
※表の赤字は私がリタイヤした地点です(関門時間は2019年の表記)
コースマップ
見えにくいですが、コースマップの中央、標高がずーっと下がっていくところがありますが、かなり長く、消耗させられます。
その後の、小松エイド~四谷千枚田間のアップダウンのギザギザがエグいのなんの!
途中、ぶっ倒れている人、携帯電話でリタイアを告げる者、吐いている者、ゾンビのように俳諧している人。など、関門ぎりぎりの選手はこんな感じです。勿論、私も。
前日受付からリタイアまでの道のり
東京から、新東名を経由して大会前日受付会場へ。前日受付では厳しい持ち物検査がある。もちろん、事前に配られる案内には必要なものが書いてあり、一通りそろえたつもりだったが、荷物検査で引っかかったのだ。
それは反射板(リフレクター)だ。私はよく小学生がランドセルにつけるような蛍光素材で車の光などがあたると反射するリフレクターをザックに取り付けていたが「電源が入って自ら光を放つものでなくてはダメ」ということで、早くも失格となった・・・
まあ、そういう選手のために、値段はちょっとお高い商品しかないけど、救済措置ということで出店で必須装備一式が売っている。そこで私はPETZLのe-LITEというのを4,000円近く出して買った(泣)まあ、良品であり、その後使い続けているので、怪我の功名か!?
大会会場で買った定価より安い・・・
とにかく、荷物検査は厳しいのでしっかりと準備に挑んでほしい。ライトは2つ、それでいて、交換用の電池も現物チェックするゾ。
無事荷物検査が終わったところで、石川弘樹プロデューサーによるコース説明オリエンテーリングが始まった。
石川選手が言った。「みなさん、多くの方が試走されていないようですね。ちょっと心配です。序盤から中盤、長い下りで飛ばしすぎると、よほどそれに耐えられるだけのトレーニングを積んでいないと、その後の四谷千枚田あたりでリタイアすることになりますよ。千枚田でナンマイダ~なんてことにならないようにくれぐれも前半は抑えてくださいね」
くれぐれもって・・・
(再三注意されてにも関わらず、私は石川選手の描いたストーリーをそのまま描いてしまったようだ。情けない。)
前日の説明会が終了すると送迎バスで自家用車を駐車している駐車場へ移動し、明日に備える。
私はそこから宿泊の宿まで車で10キロ程離れた場所に移動するが、周りを見ると、大会バス送迎地点の駐車場で車中泊している選手を多く見かけたのだ。
さすがに推奨はしていないのだろうが、禁止事項でないのであれば私も車中泊すればよかったと思う。当日のスタート地点行きのバスに直ぐ乗れるからだ。
いよいよスタート地点に並んだ時に、自分が場違いな場所に来てしまったことに気が付く。
筋肉がカッチカチのランナー(男女問わず)しかいない。
先頭に並ぶ選手を見ると、あの望月将悟選手がいるではないか。(私がトレイルランニングを始めるきっかけとなった方の1人)
望月将悟 選手
ああ・・これはガチなやつだ。普通の人いないじゃん・・
後悔しても遅かった。スタートの号砲が鳴り、選手が一斉に飛び出す。
朝、白い息が出るほど寒く、レインウエアーを着て走ったが、第一エイドの13K到達時には汗だくとなっていた。早く脱げばよかった。
ここで石川選手が駆けつけており、握手に応じてくれた。
「ここでへばっちゃだめだよ!ここはまだ玄関、始まったばかりだよ!」
そんなこと言われても、13Kmを1時間45分で走り抜けないと関門OUTなので、しかもトレイルの13Kmなので結構飛ばさなければ間に合わない。既にこの関門に間に合わない選手もいる。
私はここを1時間10分くらいで通過。関門まで30分の猶予しかないので、まだペースは落とせない。
小松エイドでは関門1時間半くらいの猶予かつ、後半への余力を残しておくことがセオリーらしいが、ここで私は関門まで1時間の猶予、余力はほぼゼロの状態。サムライの甲冑を着た応援者に応える元気も出ず。
四谷千枚田エイドでは関門2秒前の到着であった。ぎりぎりの通過に応援者の拍手喝采!そしてカメラにマイクを向けられて、「今の気持ちはどうですか?」 私「最高です!」と条件反射(笑)リタイアしようとする気持ちとは裏腹のコメントを叫んじゃうアホな誰かさんなのでした。
今回は無念のリタイアとなりましたが、国内の難関レースを可能な限り完走したいと思っていますので、また再訪することを胸に誓い、会場を後にしました。
大会当日に着用したゼッケン
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