当ブログでは昭文社の『山と高原地図』をおすすめしています

当ブログでは昭文社の『山と高原地図』をおすすめしています

2022年4月29日 オフ 投稿者:

皆さん、こんにちは。社団法人ランナー龍(たつ)です。

 

冒険は地図を開いたところから始まっています。

 

皆さんは登山用の地図は持っていますか?使っていますか?

又、使いこなせていますか?

 

例え単独登山をしない方であっても地図読みは出来た方が良い。

そして、地図は必ず持参して欲しい。

 

 

私にとって、登山地図は宝の地図。眺めているだけでワクワクが止まらない。

登山は地図を開いた計画段階の時から始まっているのです。

 

繰り返しますが登山に地図は必要です。このブログのサブタイトル ”昭文社の山と高原地図を片手に・・・” と表記している通り、当ブログでは『山と高原地図』をおすすめしています。登山初心者~中級者までの方には特に。

 

是非、手に取っていただきたいと思うのです。

この記事では『山と高原地図』の特徴や有効利用する方法、及び、地図の必要性について書いていきます。

この記事を読むことで、地図を使うべきかどうか、どのような地図を使うかの判断材料、山と高原地図の活用法について知ることが出来ることでしょう。

それでは here we go!!

もくじ

・地図は体で覚えられる

・地図にはどんな種類があるのか

・山と高原地図の活用方法

・地図読みが出来ると分かる事

・地図も完璧ではない

・地図は必ず持参して欲しい

 

 

地図は体で覚えられる

地図読みを覚えるのは大変だ

地図と聞くと、難しい専門用語、よく分からない地図記号、方位方角、磁北偏角、縮尺、地形図、等高線、そしてより正確な進路や現在位置を把握するためにコンパスの使用が不可欠なところから、

「よくわからない」「難しい」「面倒くさい」

このような反応を示してしまいますよね。分かります。私だって完璧に地図を読むことはできておりません。

GPS機器だけに頼りたい気持ちは分かります。分かりますが、地図を読めるようになりたいのであればここはグッと堪えて地図を持参してください。GPSと地図の両方を持参が理想ですので、ここでGPSは否定していません。

 

勿論、地図記号を覚えたり地形図が読めるに越したことはありません。理解できることでより登山が楽しくなるからです。

でも読めなくても大丈夫です。

 

地図は体で覚えることが出来ます

体で覚えろ!っていきなり体育会系のノリみたいですが(笑)経験上私が感じていることなのでここで断言します。

 

体で覚える方法は、机上で勉強するのではなく、実際に地図を持って山に行くだけです。予め地図を見てルートを選び、その通りに登ります。

すると、

「ここはやけに傾斜がキツイな」「ここは分かりにくかったな」「ここは危なかったな」

と、何かしら登山中に感じることがあると思います。

そのポイントと地図を照らし合わせた時、この地図表記はこういう特徴を示しているんだな・・など、体で知識として吸収されていき、徐々に地図が理解できるようになっていくものです。

縮尺の違いで随分見え方が違うのが地図なので、自分が使っている縮尺図に慣れることにもなります。初めて使うカーナビだって最初は曲がるタイミングを間違えたりしますよね?慣れていないので。ところが慣れてくると曲がるタイミングのポイントを間違えることが少なくなります。地図も慣れてくると同様のことが言えます。

 

私はこうして、地図が分かるようになってきました。

なんとなくざっくり地図が分かるようになってきたら、地図読みの図書を読んでみたり、地図読み講習に参加してみたり・・

するとどうでしょう。全く分からない状態から勉強し始めるより圧倒的に頭に入ります。楽しみながらできないと、なかなか習得はできないですよね~。

 

始めは地図を持って山に行くだけ。たったそれだけのことをしてください。

 

 

地図はどんな種類があるのか

ここでは、大きく3つ紹介します。

1.国土地理院の地図 (縮尺 2万5千分の1)

2.山と高原地図 (縮尺 5万分の1)

3.各登山ガイドブック (縮尺 2万5千分の1~1万分の1…..etc)

 

1国土地理院の地図は、2万5千分の1なので詳細な地形が確認できるが、ただの地図なので地形図が読めてコンパスが使えないと使い物にならない。地図が読めるのであればこれで良い。縮尺は好みが分かれそうだ。

2山と高原地図は登山初心者や中級者までにおすすめであり、この記事でもお勧めしている地図になります。5万分の1なので、圧縮されている分広範囲を確認できるが、詳細とはいえず、ざっくりしていて、省略されていたり、あれ、ちょっと違うなと感じることもある。又ルート不明瞭な場所の確認が難しい。登山道ルートがはっきり色付けしてあったり、山小屋や水場などの表記、特徴的な箇所や危険個所の情報、所要時間などが書かれているので、私は山と高原地図派です。

3各登山ガイドブックは、地図と言うよりは本である。縮尺も様々だ。特定の山に特化しているので、目的の山の重要部分は拡大表記していたりと、地図が読めない人でも分かるように配慮がなされている。カーナビを使うイメージと言ったら分かりやすいだろか。難点は、持ち運びである。本なので、持ち歩きながらハードな登山をするには明らかに邪魔になる。ちょっとしたファミリー登山やハイキングなどに用いるには良いだろう。

 

本格的な登山なのであれば、1国土地理院の地図2山と高原地図のどちらかであろう。

国土地理院の地形図が一番地図読みには良く、これが読めるのであれば遭難もしにくいはず。一方で山と高原地図は広範囲を凝縮しているので、詳細は確認しにくいが長距離縦走には向いており、GPS併用との相性も良い。

他の方法では、ヤマケイオンラインや、ヤマップ、ヤマレコなどの登山ソーシャルメディアに登録して、インターネット上でルート作成した地図をプリントアウトする方法もある(基本は国土地理院の地図を使うことになる)拡大縮小も自由にできる。

 

スマートフォンアプリや、電子地図などを使う方法も随分と主流になっているが、端末の故障や電池切れなどのアクシデントが起きたらどうしようもない。デジタルな時代ではあるが、山には「紙」の地図を持参することを強くお勧めしています。

さて、これから当ブログでおすすめしている『山と高原地図』について詳しく教えていきます。

 

 

山と高原地図の活用方法

地図に書かれた細かな情報やガイド冊子が有益な情報源

山と高原地図 丹沢

ポケットサイズの冊子のような『山と高原地図』

内容物

中には、5万分の1地図と、ガイド冊子が入っています。

そう、このガイド冊子こそ山と高原地図ならではの特徴になっています。

ガイド冊子には、この山域の特徴や生息する動植物。花の開花時期から山小屋の情報に至るまで、有益な情報に溢れている。このガイド冊子を読みながら、どんな登山をしようかイメージを膨らませるといいだろう。

もちろん、ガイドを読まずに地図だけを活用するのも良いですが、慣れないうちは、その登山道が初心者向けではない場合も ”多々” あり、そういったことから、ガイドに書いてあるモデル登山コースを参考にすると安心である。

モデル登山コースに極端な危険なコースは載せていない。熟練者向けの場合はその旨をしっかり記載しているし、マイナールートや破線ルートを紹介するなんてことはまずない(笑)花や景色が美しいお勧めルートを紹介していることが多い。初心者の方は活用しない手はない。

山の特徴を書いている冊子は必読です

 

地図がとても頑丈にできている

地図を広げると写真のようにめちゃくちゃ大きくなる。

 

実際に登山に持っていくときはご覧のように手のひらサイズに折りたたむ。

山と高原地図は特殊な加工を施した紙で、どのような形にも折り曲げて使えるし破れにくい!(登山を始めて以来破ったことは一度もない)

濡れにも強い。プリントアウトした紙なんかでは湿っただけでOUTだ。

 

mont-bellのロールアップ マップケースを使い汚れや濡れに対策しながら登山で地図を活用しています。

 

みんなも、『山と高原地図』をガツガツ活用していこう。

 

破線ルートについて

山と高原地図には一般登山道の他に点線や薄いグレーの線で描かれる「破線ルート」が存在しますが、これはマイナールートであり、ほぼバリエーションルートだと思ってください。先ず人は歩いていません。昔は登山道であったが廃道になっていたり、道標も無く不明瞭です。道がかなり悪いです。ショートカットになるからといって使わないようにしましょう。私は時々破線ルートにチャレンジしていますが、どちらにしても自己責任です。地図によっては思ったほど悪くない破線ルートもありましたが、もはや完全に崩壊しているルートもありました。歩いてみないことには分かりません。インターネットに情報があれば参考にできる場合があります。

 

コースタイムについて

その他、山と高原地図にはその区間を歩くのにかかる所要時間の目安がかかれている。

条件は、40代、複数人のパーティー、日帰り(山小屋泊)装備、で歩いた場合にかかるであろう時間が書かれてて大変参考になる。

私が歩くと、6割~7割のコースタイムで歩くことが出来るが、人それぞれなので、あくまで参考程度に捉えたい。

コースタイムは地図を監修した人によって、全然違う感覚なのでここは注意!(笑)

アルプスなんかを歩くと、ほぼコースタイム通りになってしまう汗

このコースタイム、キツ過ぎるでしょ!高齢の方が参考にしたら日が暮れちゃうよ!なんてことも。私の場合は標高2500mオーバーで高山病の兆候がでるのと、テント泊荷物を背負って歩くことがあるので、コースタイムが悪くなります。

自分が山と高原地図記載の標準コースタイムと比較し、どのくらいで踏破できるのかを把握しておく必要がありますね。

 

地図読みが出来ると分かる事

地図が読めると徐々に山が見えてくる

『山と高原地図』は5万分の1。カーナビのようにはいきません。

手始めには、これから登る山頂や鉄塔など目視できるものと、地図を見ることで現在地の把握もしくは予測をすることから始めます。

その方角とコンパスを合わせて、自分が進むべき方角や進路を把握します。

そうすることで、方向的には間違わずルート維持ができるようになります。

 

適宜、地図を確認しながら進むようにする事で、ルート維持ができるようになります。真逆に進んでいた・・・なんてことは避けたいですよね。

 

ルート維持ができるのであれば、現在位置が理解できるようになってきます。

現在地がある程度確認できるようであれば(一般の登山道であれば、道中にある道標ななどで現在地を確認した時に合わせて地図も確認してみよう)

慣れてくると少し先読みができるようになってくると思う。先読みはリスク予測やリスク回避するのに有効です。

 

先読みが出来れば、非常時のエスケープ、ルート変更、引き返す、などの判断が行いやすい。道を間違えたと思ったら引き返すことが鉄則ですが、分かるところまで戻りながら地図を活用することは貴重な経験値となる。

 

先ほど、地図は体で覚えると書いてきましたが、実戦で登山をしながら地図を読むように取り組んでいると、徐々になんとなく地図と言うものが分かるようになってきます。

地図と聞いただけで拒否反応が起きてしまいがちですが、できれば地図を読めた方が良いと誰もが思うはずです。

地図読みは才能だけではなく、努力した分が報われることを実感しています。

努力は報われますから是非、積極的に地図を活用してくれることを願っています。

道迷いで遭難する人の多くが、地図を持参していないか地図を読めないパターンです。

 

地図を読めるようになると、登山の振り返り、ルート作成が容易にできるようになります。地図記号も自然と覚えていきます。広葉樹林帯なのか針葉樹林帯なのか、森林限界はどこか・・とか、直登や急斜面とか、地形の特徴からペース配分や注意するべき場所など、色々なことを ”予測” しながら登山をすることができるようになります。

特に初めて登る山や破線ルートに対しては、安全面への不安がストレスとなりますが、地図が読めることで少し緩和されます。

地図記号の一例

山小屋の記号(山と高原地図)

山小屋のマーク1つでこれだけのパターンがある。宿泊や休憩のアテに出来るかなど、ぱっと見で様々な判断材料になる。

地図を読めると冷静に登山を続行することができます。

 

地図も完璧ではない

地図の持参を必須としておきながらも地図は完璧ではない

これはどういうことか?

地形図でなんとなくそのルートの特徴は分かるものだが、山と高原地図は5万分の1なので、あくまでなんとなく分かる程度であること。

実際に登ってみると思いの他、道が悪かったり分かりにくかったりする。

広い稜線上で踏み後が無かったり落ち葉で隠されてしまっていたりすると、どこに進めばいいか分かりにくくなるなんてことはザラにある。

それに、落雷による倒木、直近の台風による土砂崩れや落石で登山道が寸断されていることも ”多々” ある。

登山道は日々変化を遂げており、それに対し山と高原地図は1~2年に1度の更新、国土地理院は10年とかに1度の更新らしい。

つまり、地図は最新の情報ではないという事を理解する必要があります。

 

又、地図が読めたら絶対安全かと言うとそれは断言できない。地図で予防できるのは道迷いによる遭難であり、

歩行ミスや転倒による滑落で事故を起こしてしまうかもしれないし、野生動物やスズメバチのような毒虫の襲撃、落雷、持病の悪化、水切れなど、地図が読めても防ぎようがないリスクもあることを示唆します。

そうは言いましたが、地図が読めれば、道に迷って焦って変な行動をする可能性が低くなる分、冷静であるほど滑落などの事故を引き寄せにくくはなります。

冷静さは登山において非常に重要な要素である。

 

 

地図の他に予め確認しておくべき4つのこと

地図を見てルートを決めたら、その山域の最新情報を集めよう。最寄りの山小屋や登山口のビジターセンターが最新の登山道の状況や残雪の情報を公開している。最新の通行禁止情報も。

その他、天気予報(気温)、直近で同じルートを登った人の登山記録、直近の事故発生が無いか。など。

 

まとめます。

1.ビジターセンターが発信している最新の登山道状況

2.天気予報と気温

3.直近で同じルートを登った人の登山記録

4.直近の事故発生

 

この4つを踏まえた上で最終的なルート決定の材料にするとより良いと思います。

毎回、ここまでやらなくてもいいですけどね。初めて登る山や、難易度が高いところは細部まで確認した方が良いと思います。通行禁止になっている場合もあります!

他の人の登山記録なんてネットの情報と同じで信用性に欠けるのではと思われますが、真面目に記録してる人がほとんどで、かなり参考になります。唯一の注意点は、登山レベルがひとそれぞれなので、例えば「楽勝だった」という感想は、人によっては「キツ過ぎて登れなかった」レベルになる可能性がある事は意識したい。

 

結論を言いますと、

「地図の完璧ではない部分をどう補うか」

これについて考える必要があるということです。

 

 

地図は必ず持参して欲しい

いかがでしたでしょうか。今回は『山と高原地図』や地図読みについて詳しく書いてきました。

地図を片手に登山をすると、ルートファインディングのトレーニングになります。

地図はカーナビのようには使えません。だからこそ読む(予測する)必要があることを理解しましょう。

決して大袈裟なことではなく、山の中では生と死が紙一重なので地図は読めるに越したことはありません。読めることでルートミスが起こりにくくなることは明確。知識が無くても体である程度は覚えることが出来ます。周囲の景色を注意深く観察し、地図に書いてある特徴と照らし合わせて現在地を特定(予測)する。

山頂の形で判断したり鉄塔や高圧電線で判断したり、背の高いものは格好の確認材料です。このように登りは迷いにくいですが、逆に下山では山頂に向かうのとは異なりルート分岐も増えるし、下りは速度を速めて進むことが出来てしまうため、気が付いたときには随分とルートを外れていたなんてことも起きるわけです。

低山や樹林帯は迷いやすいです。道迷いはたいてい、下山時に発生します。

ルート復帰などのリカバリーを図るとき、手元に地図があると心強いです。GPSも非常に心強い相棒です。ただし、GPS機器やスマートフォンには電池切れというリスクがあることを忘れないでください。

 

当ブログでは昭文社の『山と高原地図』を推奨しています。

 

限定的で申し訳ないのですが、最後に関東在住者が買うべき近隣の山々の必携地図を紹介したいと思います。

私独自がおすすめする初心者向けラインナップ

私が最もおすすめするのはこちら

丹沢 ※筆者の最も好きな山域

 高尾・陣馬

 箱根・金時山

 大菩薩

 赤城・皇海・筑波

 秩父・飯能

 奥多摩(御岳・大岳)

 伊豆 天城山

一都三県(東京、神奈川、千葉、埼玉)在住者にとって、もっともお勧めできるラインナップだ。近場でないと中々続けられませんよね。まずはここからです。アクセスが良い事と、易しい山が多いことからお勧めしていますが、初心者に留まらず、誰にでもお勧めできます。丹沢は私のホームグラウンド。難易度もバリエーションが豊かだ。

大好きな山が目白押しです。

注意点としては、簡単な山でもルート選びによって難易度が180度変わるので注意。さらに低山は下山時に遭難しやすいので初心者向けの山でも油断はしないでください。

 

ある程度自信がついてきたら、少し足を伸ばして範囲を広げていくと良いと思います。

登山をするならやはり、八ヶ岳、日本アルプスも外せませんね。奥多摩や奥秩父は東京から近いから初心者の方に選ばれがちですけど、やや中級者向きです。

中級者以上向けラインナップ(難易度だけでなくアクセス距離も考慮)

 奥秩父 雲取山・両神山

 奥秩父 金峰山・甲武信ヶ岳

 妙高高原 戸隠・雨飾

 谷川岳

 尾瀬

 日光白根山・男体山

 八ヶ岳・蓼科・霧ヶ峰・美ヶ原

 中央アルプス 木曽駒ヶ岳・空木岳

 北アルプス 上高地・槍ヶ岳・穂高岳

南アルプス 北岳・甲斐駒ヶ岳

関東甲信越は山に恵まれているのでこれはほんの一部の紹介に過ぎませんが、手始めにはこの中から選ぶことをお勧めいたします。

100名山を目指すのであれば、日本全域の地図を入手することになります汗

 

ご自宅にいるときに地図を眺めつつ登山計画を練ってみてください。地図読みのトレーニングはここから始まっています。いえ、登山はもう始まっているのです。

 

 

本棚など目に付くところに高原地図がズラ!っと並ぶようになったらしめたものです(笑)

 

 

ではまた!

 

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