山の目的地は山頂ではなく家です
皆さん、こんにちは。社団法人ランナー龍(たつ)です。
また突拍子もないタイトルを付けてしまいました。
山頂に行くのであれば当然、山頂も目的地に含まれていますので「目的地は○○山の山頂」で嘘はありません。
嘘ではありませんが、登山をしながら常に、(最終目的地は家・・・)と心の中で意識するようにして欲しいなと思っているところです。
最終目的地は、そりゃ当然家でしょ!
そう言われてしまいそうですが、その通りです。
何故、声を大にしてまで言いたいかについて、これから書いていきます。
登山は危険なスポーツであるということを忘れないで
もちろん、安全に登山をすることはできます。
しかしながら、昔よりも技術が進化した今に至っても山岳事故は絶えないことから、
やはり登山は油断すると危険なスポーツであることを認めざるを得ません。
私の場合は、主に単独で登山をしていますし、人があまり行かないようなところや、標高が3,000を超えるようなところにも訪れます。
ゆえに、登山で危険を感じないことはほとんどありません。
登山は不慣れでも危険であり、慣れも危険を招くところがとても怖いよな~と、思うところです。
どんなに慣れた山でも、目的地は家。無事に帰るんだ!という強い意思を持つことで、安全に対する意識が芽生えるのではないでしょうか?
2020年の登山における死亡・行方不明の人数は278人
この数字は、警視庁の生活安全局安全企画課の資料を確認したものである。
過去2年と比較すると、わずかに減少に転じたという。
年齢層で言うと、70代の34.5%が最も多く、次いで多いのは60代の24.8%だ。
この年代はまだ体も動くし、時間もあって経験値もあるから最も山に通う層が厚い年代であると想像する。
90代でも事故は起きているし、20歳未満でも起きている。とても悲しい事です。
これを他人事とは捉えず、今一度、目的地は家なんだと認識したうえで、無事に帰るためにはどうするか。ということを常に考えながら山を歩いてほしい。
ちなみに、事故の発生件数は2,000件以上報告されていますから、事故に遭った約90%の方々は、負傷の程度は様々あるものの、生還したということになります。
ここにフォーカスして考えると、278人の死亡・行方不明が多いかどうかは私には分かりませんが、登山ブームの再燃により、過去10年間をさかのぼり総合的にみると増加基調であると評価されています。
安全登山のスキルを磨こう
これについて、あまり私は偉そうなこと言えませんが、安全登山について常に考え取り組むべきであることは言うまでもありませんね。
例えば、天候の悪い日は登山者はほとんどいません。
「危険なので行かない」これも判断力のスキルです。多くの方が判断できていると思います。
忘れ物をしない。人のせいにしない。考え方も含めると他にも色々あります。
私のブログに記載している【安全登山の心得】も参考にしてくださいね。
あと、最近進化しているというGPSについて、もちろん非常に頼れますが、GPSは電源を多く消費するため、あまり長期に山の中で稼働することは難しいです。山の中で1週間遭難する方もいます。
いざというときに備えて、GPSナビに頼り切るのではなく、地図、地形図などを多少読めるようにしておくことをお勧めします。
さらにあともう一つのお勧めは、「問題のなかった登山でも反省点はある」と考えるようにし、振り返ることを習慣にすると次につながる発見があるかもしれません。
山の目的地は家であることしっかりと意識していただいて、山頂の景色を楽しみ、良い運動をして、楽しい登山にしてください。
あなたの帰りを待っている人がいます。
わたしのブログでは、不定期に山岳事故を取り上げており、原因や対策などを追求した記事をアップしております。よろしければご確認ください。<山岳事故の記事はコチラ>
それでは安全登山を!