ワクチン未接種よりも接種者の感染割合が増えている背景について説明します

ワクチン未接種よりも接種者の感染割合が増えている背景について説明します

2022年6月11日 オフ 投稿者:

皆さん、こんばんは。社団法人ランナー龍(たつ)です。

 

今回も、新型コロナウイルスに関わる記事になりますので、なるべく私見は控えて、公的な資料を基にお伝えするよう配慮いたします。

尚、この記事は2022/06/03時点の情報によるものであることをご了承ください。

 

 

感染者の割合がワクチン未接種者よりも接種者の方が多くなっていることを厚生労働省が発表しています

昨今のパンデミックの中、

感染予防、特に重症化予防を目的としてワクチン接種が進められてきました。

その評価材料として、接種者、未接種者との感染割合の比較が厚生労働省の感染対策アドバイザリーボードで報告がされています。

接種した方からすれば、当然感染しやすいのは、圧倒的にワクチンを接種していない未接種者であることを想定していたことでしょう。

 

ところが、実際はその逆になりつつあることに物議を醸している様子。

 

ワクチン2回の陽性率、半数世代で未接種上回る 厚労省再集計で判明

新型コロナウイルスに関する厚生労働省の新集計で、ワクチンを未接種の人より2回接種済みの人の方が陽性者になる確率が高くなったとのデータが示された。同省が外部からの指摘を受けて「未接種者」の集計方法を見直したのをきっかけに、40~49歳など約半分の世代で逆転現象が明らかになった。政策決定に関わる基礎データの一つだけに、専門家からは「なぜ接種者の方が感染しやすいのか国は詳細を調べて公表すべきだ」との声が出ている。

出典:日経ビジネス 上阪 欣史(日経ビジネス副編集長)2022.06.01記事より

 

これは、陽性者10万人当たりの感染者割合を、ワクチン接種者と未接種者を比較するデータの集計方法において「ワクチンの接種日が不明な陽性者」すべてを未接種者として計上していたことが問題になった件です。このようなことは割と報道されない傾向にあるのだが、さすがにインパクトが大きく、上記の日経だけでなく朝日新聞や各地方局が報道し始めています。

 

接種はしたけど、いつ接種したか報告しなかった患者も含めて、一律に未接種者としてカウントするなんて、いい加減にも程があります。

 

 

実際の資料はこちらです。

厚生労働省のアドバイザリーボード

出典:厚生労働省 新型コロナウイルス感染症対策アドバイザリーボードの資料等より

こちらが問題となった資料。

少し見えにくいかもしれませんが、例えば40~49歳のところ、

10万人当たりの新規陽性者数が【未接種 447.8人】【2回接種 205.9人】

これを見る限り、未接種の方が感染しやすいと判断できます。

 

 

ただ、その後・・・・・

計算方法が人知れず修正されました。

出典:厚生労働省 新型コロナウイルス感染症対策アドバイザリーボードの資料等より

同じく40歳~49歳を見てみましょう。

10万人当たりの新規陽性者数が【未接種 111.2人】【2回接種 147.9人】

なんと、接種者と未接種者が逆転してしまいました。

前回記事にした、ワクチン交互接種の有効性と安全性が確立していない件もまったく同じですが、

こういった変更が説明なく、人知れずなされいているようです。

(変更後の表の下に、これまで未接種に分類していたが、接種歴不明に分類した。と注釈が追記されています)

接種したら感染するなどという乱暴な言い方は避けますが、接種しようがしまいが、差が感じられず、未接種者が非協力者扱いされる風潮に強い違和感を感じます。

 

 

これは表の計算方法について誰も指摘しなければ、再計算されない表がそのまま使われていた可能性が十分にあります。

未接種者の感染割合が多い表はワクチン接種推進に随分使われていたと(自治体によっては今も使っている)思いますが、修正した後は、しらんぷり状態ですかね。静かですものね。

発言を訂正してください!(怒)

 

この度の修正によってワクチンの有効性が望んだものではないと最終的に判明した場合、それをしっかりと国民に対し伝えるべき!

 

きちんと説明しないと、「意図的に計上したものではないか」と言われてもおかしくはないと思います。もし意図的であれば恐ろしい事であり、そうでなくても杜撰(ずさん)に感じます。静かにフェードアウトするのではなく、誤解を解く必要があります。

 

製薬会社の方は既に、すくなくとも交互接種の有効性については確立をしていないと公式に表記しています。それについてはこちらの記事で確認できます。

 

 

 

各都道府県の対応について

この情報について、各地方自治体は把握しているのでしょうか。

そして、接種、未接種についてどのように考えられ、表記されているのか。

いくつかの自治体を確認してみました。

まずは、静岡県

静岡県 浜松市

出典:浜松市 新型コロナウイルス 感染者動向

5/1~5/26の感染者数4,676人のうち、20代~80代では、未接種者よりも接種者が多い割合で感染している内容になっております。接種日を忘れた人などを未接種に入れている様子は見受けられません。

表記は適切に感じますが、とは言え、これを見て、接種する意義をどうやって見だせばよいのか。

重症化を予防するため?

出典:浜松市 新型コロナウイルス 感染者動向

ええっとですね・・

30,526人の感染者のなかで重症化した人は0人でした・・・・汗

いずれにせよ未接種者であっても無症状及び軽症が99.5%なものに対して、重症化予防のため!と声高になることについても正直に言うと違和感があります。

 

続いて和歌山県

 和歌山県

出典:和歌山県 新型コロナウイルス感染症の県内発生について その17より

グラフの赤い部分が3回接種済みの方の感染ですが、ご覧の通り3回接種者の感染が多いです。

4/1~4/21の65歳以上では、新規陽性者の84%が接種済みの人です。

尚、64歳以下の世代においても、仮に不明の者を未接種としてカウントしたとしても新規陽性者の54%が接種者になるわけです。

 

そして県知事のメッセージがこちら。

出典:和歌山県 知事からのメッセージ 令和4年4月19日 より

既に情報が更新されているにもかかわらず、接種日不明者を未接種にカウントした、未接種者が多く感染しているように見える統計資料をもとにした情報で、「どんどん受けて」と推奨しています。

こういった風潮が怖い事だと思うのです。

 

 

私の住むエリアに近づいてみましょう。まずは神奈川県。

 神奈川県 横浜市

出典:横浜市 新型コロナウイルス感染症関連データサイトより

なんと、接種歴不明者を未接種としてカウントしたと思われる古い情報を表記したまま、保健所業務がひっ迫している理由で更新がSTOPしていました。

他のグラフデータは頻繁に更新されているのに、何故かこれは更新されません。

更新され正しいデータになってしまうと、都合が悪いのでしょうか。

掲示する以上は、正しい情報の掲示又は更新をお願いします。

 

続けて、東京都内含む他の市区町村も調べたのですが、古い情報のまま止まっている自治体も多く、私は静かに怒っています。

キリが無いのでここまでにしたいと思います。

 

 

情報が錯綜する中で、判断しなければならないのは大変なことですよね。

ただ、未接種者よりも接種者の方が感染割合が多いデータは見せたくないんだろうなという空気はひしひしと伝わってきました。

どちらにしても、上記の厚生労働省のアドバイザリーボードを確認する限り、ワクチン接種をいたずらに推奨するのではなく、

現時点では、ご自身で考え判断した決断を尊重するべきかなと思うのです。

 

ワクチン接種者が時間の経過とともに未接種者より感染しやすくなっていることは気がかりであり、未接種者よりも接種者が感染しやすくなっていることについて、厚生労働省は、理由は不明であり調査する予定はないと回答したようです。

きちんと調査してくださいよ?

 

国民の約8割が少なくとも1回以上のワクチン接種を完了させている現状で、感染者の割合が、どうしても接種者が多くなってしまうのかもしれませんが、だからといって、未接種者が多く感染しているように見えるような働きかけは、本来の目指すべきところと違うのではないでしょうか。

 

 

木を見て森を見ず。

本当の目的は健康である事であって、接種する事だけに気を取られると、本質的なものを見落としてしまう恐れもあります。

感染を予防しようとしたはずなのに、逆に体を弱くしてしまったら本末転倒。

 

今後も色々な情報が分かってくるかもしれませんが、

少し冷静に、俯瞰して観察する必要があるでしょう。

 

最後に・・

マラソン大会とトレラン大会ですが、接種者じゃないと出場できないという条件は是非考え直していただくようお願いします。国際大会はガイドラインに従うしかないのかも知れませんが。

ではまた!