雨の日に山に登り続けた結果

雨の日に山に登り続けた結果

2023年6月9日 オフ 投稿者:

皆さん、こんにちは。社団法人ランナー龍(たつ)です。

 

このブログのプロフィール欄にも書いております通り、

私は「雨の日でも山に登る」

という登山スタイルをとっています。

 

あまり声を大にして言えないことなのですが、7年間の登山歴の中で雨天や雨予報を理由に登山を中止したことはたったの1度もありません。

勿論、他の方と一緒に登る場合は別です。雨では景色も見れないし、滑りやすく危険なため、登山を中止しています。

 

それでも、自己責任として単独の場合は雨でも山に登り続ける理由は、トレーニングとして捉えているからです。

トレイルランニングのレースや、登山に置いても、長時間の歩行になると急な雨に見舞われることも多々あります。山の天気は変わりやすいですからね。

したがって、雨に慣れておくことは非常に有効なことだと判断しています。

 

私は不運にも暴風雨で1度、台風予報の中での登山も2度経験があります。

暴風雨の時は南八ヶ岳の青年小屋でのテント泊でした。ペグ打ちをこれでもかと完璧に打ち、14カ所くらい打ちましたね。朝には2本くらい抜けそうになっていたけれど、無事でした。テントのポールが折れるかと思うくらい強風でした。

台風の1度目の時は丹沢を歩きましたが、直撃のため、稜線まで上がるのを取りやめ、林道を7~8km歩く程度の散策に変更しました。

台風2度目の登山は、甲斐駒ヶ岳の7丈小屋でのテント泊です。小屋番さんに怒られましたが事情を説明しなんとか了承をいただきました。この時は結果的に台風は日本海側に逸れて直撃はしませんでした。(日本海に逸れる予報だったので登山を決行)

真似される人はいないと思いますが絶対真似はしないでください。私も雨雲の進路と現地の情報をみながら、リスク判断をしていますがたまたまこれまで中止にしていなかっただけであり、場合によっては勿論中止にします。年齢や体力の低下とも要相談です。

 

さて、今回の記事では雨の中、山を登り続けて気が付いたことを備忘録として書き綴ってみたいと思います。雨登山はリスクもありますが、悪いことだけではありません。雨登山ならではの魅力、良かったこと、気づいたことなどを、12個まとめました。

それではお読みください。

 

雨の日に山に登り続けて得られた12のこと

・雨で登山をキャンセルしなくなる

・年間登山の回数が増えた

・ミスト状の霧に包まれるのが心地よい

・雨でしか出会えない幻想的な山景色を楽しめる

・雷鳥に出会う機会が増えた

・蛇の遭遇率も上がる

・神経質なほど安全に気を遣うようになった

・レインウェアの出番が多い(笑)

・突然の雨に慌てなくなる

・濃霧でも落ち着いてルート確認が行えるようになり、ルートミスが減った

・登山での怪我が減った

・山頂まで行けなくても満足できるようになる

・天候が荒れたトレランレースだと成績が上がる(順位)

 

決行すると決めたら雨でも全く躊躇なく山に向かいます。億劫にも思いません。慣れって怖いです。この領域は雨登山をひたすら続けた人にしか分からないのではと思っています。

雨の中の登山は、何とも言い難い魅力があります。誰も居ない中で「しとしと」と音だけが心地よく響き、山の匂いもまた違っていて、濃厚なパワーを貰える気がしています。下山した時の安堵感も大きいです。

雨の山は景色がとっても幻想的です。雨が降らないと見れない景色があります。

アルプスの稜線にもなると、濃霧で人が居ない条件が揃うと雷鳥が出てきますね。

また濃霧と言えば、視界が見えなくなりルートを見落とすリスクがある事です。夜間ヘッドライトでも前が見えなくなる時もありました。

究極は足の感覚で土の硬さや荒れ具合を感じ取り「登山道から外れたかどうか」を判断できたことです。方角はコンパスで判断が出来ますが、濃霧時は目、鼻、耳、手足の感覚すべてのフル活用が求められる場合もありました。

 

雨は(雨上がりも含む)蛇との遭遇率が上がります。

ジムグリか赤マムシのどちらかです

マムシです

ヒバカリです

ヤマカガシです

アオダイショウです

雨上がりも含みますが、いずれも雨で遭遇しています。しかも短期間でこれだけ。如何に山に蛇が多いかお判りいただけると思うのですが、上記のうちマムシとヤマカガシは毒を持っておりますので、控えめに言っても危険です。ただ、神の使いとも呼ばれる蛇を濃霧の中で発見するたびに神秘的なものを感じざるを得ない。

 

山頂までいかなくても満足できるようになったのは、安全管理上良い事だと思います。「せっかく来たから」と無理して稜線まで上がるのは雨天の場合危険な場合も多く、ヤバイなと感じたら躊躇なくUターンできるのは雨天時に限らず大切なことかと思います。

怪我が減った。に関しては、雨登山を続けたことがそれにつながったという根拠はなく、単に登山経験が増えたからという可能性が高いかも知れませんが、雨は転倒のリスクが上がるので必然的に注意深くなるものです。

幸いなことに、筋肉痛以外で翌日に持ち越すような怪我は随分としていません。丈夫な体に生んでくれた親に大変感謝しています。

雨に慣れていることが功を奏し、トレイルランニングのレースで、雨が降ったり、トレイルが荒れている時に限って順位が上がるのは事実。(私の場合は・・)

マラソンで走ったらほとんどの選手に敵わないほど私の走力は低いので、やはりこういった悪天候の状況が悪い中でしか勝負が出来ないと思っているので、それが実際成績にも表れて嬉しいです。

悪天候だった時のレースでは、タイムはよく分かりませんが、普段よりも順位が確実に上がること、トップ選手とのタイム差も雨が降った方が縮まっていることからも、雨が得意であると自負しても良さそうです。

これだけ雨でも登り続けているのですから、絶対に雨天では山に行かない人とは差が生じるのは然るべきことなのかもしれません。

 

 

いかがでしたでしょうか。12の項目。リスキーではあるものの、隠れたメリットがあり、それは残念ですが確実に雨天でしか得ることはできません。

雨天の登山はおすすめしませんが、快晴の日であっても、午後から雨が降る事はよくあること。そうなったときに慌てなくても済むように、山は雨が降るものと考えておき、落ち着いて行動できるよう心掛ける必要はあります。

又、晴れてても雷は落ちますが、落雷はまったく別物で危険極まりないので、必ず避けるようにしていただければと思います。昼過ぎから山での落雷は夏の風物詩とも言える程、日常的に発生します。

 

何にしろ、雨登山の経験があるに越したことはありませんが、まずは雨天の河川敷や運動公園、簡単な林道や近場のハイキングコースなどに出掛けてみるのも良いかもしれません。ちょっとした発見や感動に出会えるかもしれませんよ。意外と楽しいです。ではまた!