私が2種類の熊鈴を持参して欲しいと思う理由
皆さん、こんばんは。社団法人ランナー龍(たつ)です。
皆さんは登山に出掛ける時、「熊鈴」を持参していますか?
熊鈴を持参する人、しない人、それぞれですが、その判断に至った理由について個人的に興味があります。
一方で、熊鈴に対してどのようなイメージを持たれますか?
クマ除けのお守り・・
五月蠅い鈴・・
色々ありますが、
熊が生息する山域で4年以上登山し続けた私の結論として、
熊が生息する山に登山に行くときは是非、2種類の熊鈴を持参していただきたい。
このように思うわけです。
結論から言いますと、そうすることで熊鈴の効果がかなり高まることが期待できるからです!
それに、熊鈴とは言ってもこの有用性は単に熊だけではないということも付け加えさせていただきます。
しかしながら何故、2種類をお勧めしているのか。そして熊鈴の有効性とは・・
このあたりをお話していきます。
とりあえず、何となく熊鈴を着けて登山されている方、
熊鈴を着けない派の方、
熊鈴を着けようか悩んでいる方、
このような方は是非、お読みください。
もくじ ・熊鈴を着ける派、着けない派、どちらが多い? ・2種類の熊鈴を持参して欲しいと思う理由 ・まとめ(熊鈴の有効性とマナー) |
このようなラインナップでお届けします。
熊鈴を着ける派、着けない派、どちらが多い?
熊鈴を装備している人と、していない人、
どちらが多いのかという素朴な疑問があります。
これについて、私が調べた限りその割合についてのデータは見当たりませんでした。
これは、その地域や山域によって装着率が大きく変わってくるのでしょう。
例えば、ヒグマが生息している北海道や、アルプスなどの大きな山、夜行登山をする方などの持参率は高いでしょう。
逆に、近隣の低山のハイカーは持参(装着)していない人を多く見かけます。
私がもっともよく通う丹沢山域で言えば、
熊鈴の装着率30%くらいかな・・感覚的には3人~4人に1人付けているといった具合です。
意外と着けていない人が多いという印象です。
ただ、着けていない人もザックの中には持参しているのかもしれませんし、
人の多い登山道だから装着しない
集団登山しているから装着しない
主にこういった理由で装着していないのだと思います。
丹沢のハイカーは熊鈴を着けないのか・・・・!?
そう思いきや、
4時~5時などの未明の時間帯だったり、人が歩かないマイナールートだったり、単独登山者だったりする方は、7割くらいの方が熊鈴(ラジオの方もいた)を装着していました。
それでも大きなカメラを持ったバードウォッチャーは鈴を着けてなかったです。
(そりゃそうか・・鳥が逃げるもんなw)
丹沢の状況をお話ししましたが、これが南アルプスなど夜行登山した時の熊鈴装着率は9割以上でした。
わかってらっしゃる。
TPOに応じて装備するか否か判断されているわけですね。
それでも丹沢での装着率が低いのが気になります。
首都圏から近い低山だからか、持っていないからか、熊がいるとは思っていないからか・・
はっきり言って、丹沢は数は少ないと言われていますが、確実にクマが生息している山域になります。
それこそ、人里近いところで罠にかかることもあり、割と丹沢全域に広く分布しているのではないだろうかと思っています。
登山道から100m~200m離れた獣道に普通に居ます。
あ~眠い~
昼間はこんな感じでくつろいでるよ~・・(^^)/
丹沢の登山道から少し離れた獣道でクマに遭遇した記事はコチラ
あの鍋割山の主人に、「鍋割山稜の登山道は一応熊の生息域だから、鈴かラジオを付けた方がいいよ」とアドバイスされたとの他の方の記事をよんだことがあります。
私も、
人の多い登山道
集団登山
この2つのシチュエーション以外では丹沢でも熊鈴を着けることをお勧めします。
熊が生息している山を登るときは「熊鈴を着ける派」になってください。
2種類の熊鈴を持参して欲しいと思う理由
さて、ここからが本題ですが、
2種類の熊鈴を持参して欲しいと思う理由は
熊鈴の効果がかなり高まるからと最初に言いましたが、
具体的には、
それぞれ音色の違う種類の鈴を持参することで更なる効果を感じたからです。
私がもってる熊鈴
左のオレンジのがトレイルランニング用として売っていたもので、右のベルのタイプのは登山用で売っていたものです。
両者で異なるのは 「音色が違う」 ということ。
左が鈴のジャラジャラ♪となるタイプで、
右が、リンリン♪とベルの音がするタイプであり、
結構音に違いがあります!
寿命はどうでしょうか。上記の写真は5年使ってきた鈴で、錆びてきた感がありますが、音に問題はなく、まだまだあと5年くらいは使おうかなと思っています。コストパフォーマンスが良いアイテムですね。
まあやはり、熊鈴を着けていても、
音が届かなかったり、何かしらの自然音(風、水など)でかき消されてしまう可能性もあると想定した上で、
音色の種類が多い方が、状況によって、よりその動物に届きやすい音を補い合ってくれると思ってからというもの、2種類装着するようにしています。
それに音色が違う金属音が同時に鳴るインパクト(存在感)は大きいです。
さらには2つの鈴があれば、体の前方、後方などカバーできます。
単純に、同じ鈴を2つというのも大きく否定はしませんが、せっかくそれをするのであれば先ほどから述べている通り、2つ目は音色の違う熊鈴を持参していただくことを提案します。
熊の生息域に入るときに、ザックから熊鈴を取り出します。
街中や、駅にいるときに鳴らす必要はありません(笑)
ちょっと見えにくいですが、2つの鈴を手に持っています。
ザックの後ろにつけている人が多数派のようですが、
登山中は歩いている前方に音を届けたいので、体の後ろに着けていると音の反射を体が遮ってしまう恐れがあり、
私は胸のあたりに着けて、歩きながら着脱しやすいようにしています。
出典:ヤマケイオンライン ザックのベルトやヒモの正しい扱い方
肩のショルダーの引っ掛けがあるところもしくは、胸のチェストハーネスに熊鈴を装着します。
これまで、熊鈴をつけていて、この音に熊が先に気が付いて逃げてくれたケースがあったので、本当に助かったと思いました。
それ以降、熊が生息していると言われているエリアを歩く時は必ず2種類の音色の熊鈴を持参しています。
私はほとんど単独での登山なので、なおのことですね。
流石に鈴を着けた状態で、走るとうるさいです汗
でも、数百メートル離れた気の上で休んでいた大きな動物(たぶん熊)が飛び降りて逃げていったことが2回あるので(丹沢の栗の木洞と南アルプスの北沢峠方面)
2種類の音色効果は高いと評価しています。
まわりの方々に迷惑をかけないような配慮は必要ですが、熊とのバッタリ遭遇はぜったい避けたいので、鈴の効果をより発揮する意味合いで2種類の音色の熊鈴を1つずつ装着することを私はおすすめします。
まとめ(熊鈴の有効性とマナー)
熊は臆病な動物であり、そうそうお目にかかることはないのですが、
熊の生息域で何年間も登山をしていると、糞があったり、足跡があったり、すれ違った人から目撃情報を聞いたりと、身近に感じることはあるかと思います。
そういった意味でも、熊との無用な出会いを避けるために出来ることについて考えていただきたいなと思います。
その対策の1つとして、熊鈴の装備が挙げられるのです。
本記事のまとめを以下に羅列します。
・クマの生息する山域では熊鈴を装備する
・熊鈴は有効であるが、完璧ではない
・2種類の音色の鈴で効果の底上げを狙う
・熊鈴の装着は体の正面に着ける又は、正面と後方それぞれに着ける
・人が休憩している場所や山小屋テント場付近では音に配慮する
また、最後になりますが、熊鈴の別の有用性として、クマ除けとしてだけではなく、鹿やカモシカ、イノシシなどの他の大型獣に自分の存在をアピールできる効果も当然あります。
非常に憶病な熊とは違い必ずしも逃げてくれるとは限りませんが、
熊以外の大型獣との至近距離でのバッタリ遭遇も、衝突や防衛的な襲撃などの危険性があり、避けるに越したことはありません。
あとは人間です。これも結構重要。
人気の無い登山道で鈴の音が聞こえると、
「あ、今日は人がいるんだ!」
と、知ることが出来ますし、その音の感覚でどのくらい離れた距離で人があるいているな・・と直感的に把握することもできます。
また、その位置感覚で、自分より前を歩いているのか、後ろを歩いているのか、登山道とは違う方向から聞こえる、そっちには何かあるのか、など
参考として得られる情報は大きいです。
何より単独登山をしているとちょっとホッとしますよね(笑)
それと時々問題になりますが、狩猟者(ハンター)が大型獣と見誤って発砲してしまう事故がありますが、
狩猟のために銃を持って山に居る時に、前触れなく急に人間ほどの大きなものが出てきたら鹿などと間違えて撃たれてしまう危険もありますよね。
熊鈴はこのような狩猟者(ハンター)に対しても有効です。
とはいえ、過信してはならず、服装などの要因(黒、茶、深緑、迷彩)などは野生動物と同様に風景と一体化してしまうので、獣道やバリエーションルートを歩く時は服装への意識も必要ではあります。
だが、やはり、熊鈴があるのとないのでは、
その差は、かなり大きい。(日経電子版のCM風)笑
静かな登山をしたい人も少なからずいらっしゃるので、通りすぎるときなど、必要に応じて素早く消音できるとマナーとしてもGood!ですね。
消音機能付き
根元のワイヤーを引っ張るとカチ!と消音モードに切り替えることが出来ます。
このようにサイレントモードにできる鈴も多く販売されています。便利です。
コスパ、音色、機能など実用的なラインナップです。
2種類の熊鈴持参のすすめ。いかがでしたでしょうか。
検討してみてはいかがでしょうか。
ではまた!
熊鈴つけて、いざ!ハイキング