SPAトレイル四万to草津攻略【女装ランナーに抜かれたらゴール不可】
皆さん、こんにちは。社団法人ランナー龍(たつ)です。
2019年の6月に開催されたスパトレイル四万草津(STSK72)に参加した時の記事を書きます。Topの写真はレース序盤、最初の給水ポイントに向かう時の登り基調のトレイルのエリアのものです。
伊豆トレイルジャーニーもそうですが、スタートから登り基調が長く続くコースは序盤から消耗するのできついっすね。
こちらもよろしければご覧ください。
スパトレイルについての友人の見解はこうだ。
「このレースの難易度は天候によって大きく左右されるぞ」
「間違って大雨でも降ったら体力が残っていようが制限時間内のゴールは厳しいだろうな」
「その理由は、後半のトレイルではコースが狭く、トレイルがぬかるむと渋滞したり滑ったりで進むこと自体が非常に難しくなるからだ」
「・・・・・・・」
「まあ、がんばれ!」
(笑)
と、まあこんなアドバイスなのだが、天候が荒れるほど順位が良くなる自分にとってはピンと来ない。
レースは6月下旬。梅雨時期だ。
そして、当日は土砂降りの雨だった・・
果たして、困難を極めたのか、
そして、謎の女装のランナーとは一体!?
是非、お読みください。
レース概要
日時:2019/06/23
天候:曇り後、大雨
エリア:群馬県吾妻郡中之条町
レース名称:SPA TRAIL Shima to Kusatsu 2019
運営:スパトレイル実行委員会 中之条町、草津町
距離:72.6㎞ (56㎞、35㎞の種目もあり)
累積標高差:4,613m
制限時間:13時間
私の記録:12時間36分44秒(種目別 110位)
会場までのアクセス:自家用車でゴール地点の草津駅駅付近からシャトルバスで前日受付会場の中之条町総合体育館へ さらにその後シャトルバスで宿泊宿まで
トラベルガイド
アクセスやスケジュールについては、事前郵送で配布される旅のしおりをよく読んで、当日も忘れずに持参するようにしてくださいね。
その他の情報:
コースプロデューサー 鏑木毅選手 松本大選手
トレイル率 72%
出走者719名 完走者565名 完走率 男子80.3% 女子68.3%
ITRAポイント 4pt(2019年時点)
前日受付必須 野宿車中泊禁止 大会指定宿に宿泊
前日セットの荷物チェックでは、トレーの上にこのように必須装備を置いて検査を受けます。コンパス、携帯、熊鈴、マイカップ、行動食、エイドキット、保険証、(あとは写真には写っていませんが、レインウエア)
説明会
ブリーフィングでコース説明を行う、大会プロデューサーの鏑木毅選手。シルエットで何となく分かりますよね^^
コース全体マップと、標高マップ
公式ホームページより引用
最大のハイライトは、コースマップにある湖のところ「野反湖」だ。
このエリアは山と高原地図№17「志賀高原」草津白根山、四阿山に収録される。
宿は、四万温泉エリアか沢渡温泉エリアに割り振られますが、私は沢渡温泉になりました。めちゃくちゃ昭和感漂っていましたが(笑)
温泉は素晴らしく、温泉成分である「湯の花」がある温泉をゆっくり楽しむことが出来ました。
女装ランナーから逃げろ!死に物狂いで制限時間以内ゴールへ!
いよいよレーススタートを目前になり、緊張とわくわくでスタート会場へ足を運ぶ。
スタート会場は狭く、スタートラインからかなり縦長の並びになることが分かる。だから、なるべく良い位置を確保しようと思いました。
ところが、私がトイレに行っている間に一瞬で各ランナーが並んでしまい、ほぼ最後方からのスタートとなってしまいました・・
さて、運営側ではペーサーと呼ばれるランナーが数名配置されることになる。
1つは、最後尾を走るスイーパーだ。落とし物、安全確認、リタイヤ者の回収など必要不可欠だろう。
そして、もう1つは、制限時間ギリギリに完走するペーサーランナーだ。
つまり、このランナーに抜かれないようにするか、最悪は一緒になんとか食らいついていけばゴールできる。というわけだ!
コースの距離、標高差、制限時間、初めてのコースであることをを考えると、限りなく制限時間に近いゴールになると判断した私は、このペーサーを意識しながらレースをしようと思いました。
思いましたよ?
※写真はイメージです
ほぼこんな感じの女装ランナーが・・・
そう、物凄い筋肉隆々の肉体でセーラー服のたくましい女装ランナーが、
おほほ!あーたたち、あたしに抜かれないようにネ!
叫びながら走って(追いかけて)来るまではね!泣き
怖すぎる!何が何でもつかまらないように逃げ切るしかない!!
スタートは、後方からゆっくり走りだし、1キロ地点くらいまでにちょうど全体の順位の真ん中くらいの位置まで移動しました。
その過程で、女装ランナーを追い抜く形となりました(笑)
まだまだ序盤
うっそうとするジャングルトレイルを走りながら、20㎞程度疾走する。
すると、第一エイドを経て見えてきたのが
野反湖!
基本的に深い森の中が多いコースで唯一開けているのがこの野反湖だ。
幻想的で爽快な景色を嫌と言うほど眺めながら走ることが出来る。
それはとても楽しい時間だった。
34㎞地点の第二エイドに到着する直前に、はるか後方から
女装ランナーの声が聞こえてくる。
ちょっとぉ、そんなに逃げないでよ!脚に影響するわよ。
おほほほほ!待って待って~
・・うそだろ
女装ランナーはあっという間に私の後ろまで来た。
私含む、数名のランナーは抜かれないように必死に走る。
女装ランナーは冷静に語った・・
今、アタシに抜かれても失格にもゴールできなくなるわけでもなくでもなくて、早めにある程度前の方に出ておかないと、後半渋滞につかまったりしたら、アタシのゴール自体も危うくなるから、計算して走っているだけなの。決して無理してついてこないように。慌てないで。
友人の事前情報通り、後半は渋滞するのか。
しかし、現在は上位4割くらいのところを走っているが、完走ギリギリのペーサーがもう同じところを走っているのが納得いかない。
後方のランナーはどうなっちゃうの。
ゴールする自信を喪失してしまったが、私もまだ余裕のある制限時間を意識しながら冷静になり、女装ランナーに前を譲って、先に行ってもらうことにしたのだ。
ペーサーを意識しすぎるより、自分の走りをしないと!
長かった野反湖を超えて、しばらく走って登り階段が死ぬほどあるエリアも通過して、58.7㎞地点の第四エイドを通過したところでようやく女装ランナーを追い抜くことが出来た。
女装ランナーは先ほどとは異なり非常にゆっくり走っていた。制限時間ゴールの見通しがついたのだろうか。
逆に言えば、今度抜かれたらゴールは不可になるだろう。
しかし、この後、ゴールするまで女装ランナーと会うことはありませんでした。
60㎞地点からゴールまでは土砂降りのスコールのような大雨が降り、トレイルがドロドロでかなり厳しい状況になり、そりゃ、ゴールするのに必死で、記憶もあいまいとなっているが、
トレイルの急なくだりでは、滑らないようにロープを伝って一人一人おりている感じで渋滞になりつつあった。
私は、人にぶつからない場所をみて、ロープを使わず、
スライディングでトレイルを下りました。それが出来ちゃうくらいドロドロのべちゃべちゃでした。(後で体を見たら流血沙汰でした)
制限時間に余裕がなく、なりふり構わずという部分はあったと思います。
必死に走りゴールは目の前。
まだ走る体力があったので、ラストスパートをしようと走っていたら、
女性ランナーに、
「もうこれ以上順位を落としたくないんです!抜かさないでください!」
こう叫ばれ、(本当ですよ)
なんというか、スポーツマンシップもへったくれもないがっかりな発言だったが、トレイルだし、まあ、こういうのもありなのか(笑)と、
レディーファーストで順位を譲って、12時間36分でゴール。
制限時間まで24分。まあまあギリギリ汗
その後、宣言通り、女装ランナーのペーサーさんが最終ランナーとゴールしていたようで、
すれ違いざまに私に言いました。
「後半ペース維持しててすごいですね!ナイスラン!」
男になってました(笑)
かっこよかったです。ずぶ濡れのセーラー服。
出場の景品
粉飴がいっぱいです
フィニッシャーのコースター
マグカップ置きに使いまくっています。
大会Tシャツ
いいね、カッコいい!!
大会で使用したゼッケンと完走証です。
公式ホームページを見る限りでは、この記事を書いている2020/04/11時点で新型コロナ影響による理由につき2020年大会は開催中止となっているようでした。
ではまた!