伊豆トレイルジャーニー IZU TRAIL JOURNEY 2018 攻略【耐えろ!極寒!! 天国のトレイルを目指して】

伊豆トレイルジャーニー IZU TRAIL JOURNEY 2018 攻略【耐えろ!極寒!! 天国のトレイルを目指して】

2020年2月21日 オフ 投稿者:

皆さん、こんばんは。社団法人ランナー龍(たつ)です。

ITJ! ITJ!(アイティージェー) ※伊豆トレイルジャーニーの略

まだ夜も明けぬ5:30、松崎港のスタート会場では、あのコースプロデューサー兼司会の鏑木毅選手と共にこの掛け声が異様な熱気とともに響き渡っている。

とはいっても、この狭い松崎新港に1,500人強の選手が列をなしており、私はちょうど真ん中くらいの位置に立っているのだが、先頭のスタートライン付近で開会の挨拶やらが行われているのであろうが、少なくとも私のところまではITJ!の叫び声以外、届いてこない。時折、水しぶきとともにかかる波の音でかきけされるだけであった・・

と、まあそんな感じで

2018/12/09 に開催された IZU TRAIL JOURNEY 2018(伊豆トレイルジャーニー)の攻略記事を書きたいと思います。 1年以上経過してから記事にしていることは内緒です。( *´艸`)

 

距離は71km、累積標高差4,000m以上ということで、それなりにタフなレースなのだが、参加選手のレベルもそれなりに高いからか、完走率は思いの他、悪くなく、国内外の強い選手たちと一緒に走れることや、まるで天国のような伊豆の縦走路を爆走できることを楽しみにしながらエントリーしたものである。

結果的に、多少のトラブルに見舞われながらも、割と危なっかしくもゴールした感はあるが、完走目標の方に少しでも参考になるようレポートをしていきたいと思います。

 

レース概要

日時:2018/12/09

天候:晴れ時々曇り 一時的に雪

エリア:静岡県伊豆市

レース名称:IZU TRAIL JOURNEY 2018

運営:伊豆トレイルランニングレース実行委員会

距離:71.7㎞

累積標高差:4,408m

制限時間:14時間

私の記録:12時間47分41秒(種目別 782位)

会場までのアクセス:自家用車でゴール地点の修善寺駅付近の虹の郷センター大会指定駐車場へ そこから大会前日受付会場シャトルバスに乗る

その他の情報:

コースプロデューサー 鏑木毅選手

トレイル率 81.1%

出走者1589名  完走者1220名  完走率76.8%

ITRAポイント 4pt(2018年時点)

大会コンセプトの1部を抜粋

”持続可能な伊豆の新しい旅の提案”

面白いじゃないの!

 

 

遠くなくても前日受付は1日がかり・・

このレースは真冬の時期にも関わらず、海外からの参戦者も多く、エントリー多数により抽選で募集を行っている。

私はたまたま運よく、当選したってわけだ。ラッキー。

それ以外にもふるさと納税枠というのがあり、調べた限りでは定員のうちの210名はその枠になっている。

ふるさと納税についてはこちらから

事前に配られる案内の中の自家用車用の駐車許可証と、レース概要が書いてある「旅のしおり」は重要なことが書いてあるので忘れずに持参したい。

伊豆の修善寺はアクセスがあまりよくないものの、東京の自宅から車でアクセスすればあっという間に辿り着くのだが、指定駐車場に止めた後に受付会場までのシャトルバス、宿泊地付近までのシャトルバスなど乗り継ぎや待ち時間も含めるとかなりの時間を要し、宿に入ったころには日が暮れており、へとへとだった・・

ちなみに前日受付は必須であり、当日受付は不可となっております。

 

昼ご飯には天城で採れた生わさびを、たっぷりとすりおろした蕎麦を食した。

夜ご飯は、宿の主人が海の幸を腹がはち切れそうなくらいたらふく用意してくれた。旅行だったら最高だったな。

レース前日に結構、お腹に刺激をあたえてしまったか!?・・悪影響がないといいなと思いながら就寝。

 

雪まで降る事態に! 極寒に耐えろ!!

3:00頃、起床

4:00にはバスに乗り、4:30に会場に着く。

1時間はなにもすることがなく、暗闇の中、気温4℃の極寒の中、荷物預け用の透明ごみ袋の中に潜り込んでなんとか寒さを凌いだ・・((((;゚Д゚))))ガクガクブルブル

スタート会場まで近い宿であれば、出発もゆっくりであり、スタート時間にもう少し近づいてから集まることもできたようで、割り振られる宿によって、朝のゆとりにだいぶ差が出るように思った。

でも、それもこれもJOURNEY(旅)の1つとして楽しむことにした。

松崎新港のスタートラインはまさにすぐ横が海であり、強風で煽られるたびに水しぶきがかかってきて寒くて辛い。

半袖短パンは禁止なので、肌は隠れているが、じっとしていると寒く、ひたすら耐えた(笑) それでもスタートのカウントダウンが始まるといよいよ始まる旅に胸を躍らせた。

暗闇の中、号砲とともにスタート!!

1,500人以上が一斉にスタートする。うおおお!!

最初は道幅が広い林道がメインとのことだが、これだけの人数だ。

渋滞は間違いなく発生する

そう読んで、なるべく前の方に行き、やや先行気味といった作戦で行くことに決めた。

上記がゼッケンにプリントされたコースマップである。

最初のチェックポイント、12.1㎞地点まで登り基調だ。

鏑木選手は言った「走れちゃう登り道だから、走りすぎないように」

そうは言われても渋滞とそれの影響による関門が気になるので、割と頑張って走ってしまった・・(ほぼ歩きなしで)

それでいつも通り(笑) 序盤で随分と消耗してしまった・・

序盤からやや飛ばし気味

しかし、それでも第1エイド こがね橋(24.9㎞地点)までの区間で渋滞が発生し、数分間か!?ノロノロ歩かざるを得ないシーンもあった。

割と前の方だったので、数分の渋滞で済んだが、後方の選手は随分歩かされたのではないかと思う。

 

第2エイド 仁科峠(43.5㎞地点)に向かう途中、稜線にでるあたりのところで、フワッ、フワッと白い綿のようなものが舞い落ちてきた。

 

だ!!

 

手の先、足の先が随分冷たいが、まだ元気よく走ることが出来ているので、寒さは感じず、気にせず疾走。 ランナーは低体温症に気を付けなければならない。防寒具、防寒グローブは必須装備だ。

 

 

ここはどこ?天国なの・・それとも

雪が降る中幻想的な気分で走っていたら、しばらくしたところでいつの間にか雪は止んでいた。

第3エイド 土肥駐車場(54.5km地点)に向かう途中の稜線が、このレースの肝だ。

天国の丘とでも呼ぼうか

ずーーっとつづく一本道の鮮やかな稜線に息をのむ。

こういう景色を走りたくてここまでやってきたんだと思うと感動する。

天国に続いていく道・・いや地獄かな・・

半分、正気で、半分、疲れと眠気でもうろうとしている状態だ。

もうすでに、50km近く走ってきているし、一見、走りやすそうなこの一本道も、ところどころ、木段(木の階段)があったりして、疲れた足には結構こたえるんだこれが泣

 

非現実が味わえるトレイル。これぞ、ジャーニー!

伊豆トレイルジャーニーのハイライトを堪能しつつ、第3エイド土肥駐車場に転がり込んだ。

夢のような時間だった。

 

ライトが電池切れ!闇を駆け抜け無事ゴールへ!

第3エイド 土肥駐車場(54.5km地点)到着。

ここまでくると、なんとなく制限時間内にゴールできそうな実感が出てくる。

かといって、油断は禁物だ。

間もなく日没。

気温は1℃、もはや寒すぎてじっとしていられない。

エイドでふるまわれる、しし汁を3杯も飲んで暖を取る。

「よし、食欲はある。まだまだ元気だ」

そう、言い聞かせ、かじかんだ手に防寒ローブを装備する。

 

ゴールの修善寺に向かう途中、稜線から山間部に入るところでライトの点灯チェックが入る。

「ライト点灯確認しました!どうぞお進みください!お気をつけて」

 

そう、この時点ではまだライトは点灯していた・・のだが。

さらに30分ほど進んだところで、どうもヘッドライトの元気がない・・

おかしいな・・っていうかこれまさか、電池切れ!?

 

無念にも、どんどん暗くなり真っ暗で何も見えないほどの事態に。

ここまでくると他の選手との差も広がっており、すれ違いも少ない。

しまったー・・

しかも、電池交換しようにも暗すぎて手元もわからない‥汗

こりゃ、電池交換も無理だな(時間がかかる)

 

レースの必携装備ではライトを2本持参になっており、私は2本目のライトを取り出して点灯! よし! 明るい!

 

なぜ、ライトが2本が必携なのか分かった気がする・・・・

 

サブライトのおかげで時間をロスすることなく、再びレースに復帰する。

 

ライトを紛失してしまったレース記事はこちら

 

暗闇の中のレースも結構面白かったな。

山の中は当然電球などはなく、真っ暗闇ですので、

ルート確認を怠らず、コースロストに十分注意してください。

(日没までにゴールできる方は別ですが・・)

 

修善寺の町中にでるとその明るさにホッとする。

ゴールももう目の前だ!!

 

遠くで、大会のDJの声が聞こえてくる・・

ライトも1つ切れてしまい、それなりに苦戦しつつも

なんとかゴール!

鏑木毅選手と握手を交わし、

鏑木さん「よく頑張りましたね すごいですよ!」

私「楽しいコースでした!」

鏑木さん「それは最高の誉め言葉です!!」

 

こんな挨拶を簡単に交わして会場を後にした。

鏑木さん、いい人ですね。

 

70㎞は走りがいもあるし、規模も大きいレース。コースも壮大な景色で特徴的。

登りも多くてけっこうキツいですが、トレイルランナーなら一度はチャレンジして欲しいレースですね。

見えにくいですが、大会で使用したゼッケンと完走証。

 

参加賞のTシャツです。 カッコいい!

 

防寒対策をしっかりすること、序盤は後方にいると渋滞する、気持ちのいい稜線は木段が多く思ったより走れない。

これに加え、関門及び制限時間を意識しながら進むと良いと思います。ご参考までに。

ではまた!