やはり起きてしまったか!奥秩父主脈縦走路付近での遭難滑落事故【山岳事故】

やはり起きてしまったか!奥秩父主脈縦走路付近での遭難滑落事故【山岳事故】

2019年6月20日 オフ 投稿者:

皆さん、こんにちは。社団法人ランナー龍(たつ)です。
今回は2019年5月22日の山梨県丹波山村、奥秩父主脈縦走路付近で発生したと思われる遭難滑落事故について記事にいたします。

 

危ない危ないと思っている場所だけに、やはり事故は起きてしまいました・・

 

発生場所は、山と高原地図№26「雲取山・両神山」エリアになります。

27日午前10時15分ごろ、山梨県丹波山村の山中の沢で、昭島市玉川町5、自営業、望月浩太さん(62)が倒れているのを山小屋関係者が発見、間もなく死亡が確認された。
 山梨県警上野原署によると、望月さんは22日、家族に「登山に行く」と言って外出した後、連絡が取れなくなっていた。家族が行方不明届を出し、…

引用: デジタル毎日新聞・有料記事の無料部分を一部抜粋

https://mainichi.jp/articles/20190529/ddl/k13/040/013000c

お亡くなりになられた方に対し、ご冥福をお祈り申し上げます。

このエリアで8日間、生きて救助された方もいましたが、今回は5日間後に発見されたときには亡くなられております。遭難時の生存期間についてはその時の気象条件や行動などで大きく差が出ることが分かります。

 

上記、引用記事の中には具体的な登山ルート、滑落場所、発見場所が明記されていないが、別記事のNHKローカルニュースには雲取山と飛竜山への登山中と書かれていたことから、雲取山~飛竜山間の奥秩父主脈縦走路付近であると想定。

※NHKローカルニュースはすぐリンクが切れてしまいますので記載できませんでした

 

私は、このニュースを見て 「ああ・・あそこか・・・」

と、容易に想像することが出来た。

 

今回の事故の分析と解説

トップの地図を見てほしい。山と高原地図№26雲取山・両神山の地図に私がメモを入れたものだ。歩行に注意が必要なところは青くマーカーを塗った

地形図からしても中々険しい区間であることも予想できますが、主脈縦走路という名前が、メイン登山道としてしっかり整備されているんだろうなと勝手な想像をしてしまう。

そう思ったのは私だけじゃないはず・・

要注意です!

 

実際に登山をして、遭難こそしていないものの、ここは危ない・・と肌で感じたものです。滑落したというのであればここだろうな・・と。

道も分かりにくいが、足元が藪で隠れていて、かつ痩せ尾根なので油断すると転倒して簡単に滑落してしまう区間だ。

また、標高は高くなくても山が深く、道迷いで沢筋に入り込んでしまったらなかなか厳しいのではと思っております。

 

 

以下、私が奥秩父主脈縦走路付近を縦走中に撮った写真から解説いたします。

 

ほぼ道が不明瞭(9月)

こちらは上の地図の青マーカー、一番右側辺りです。足元の根っこや段差が見えないので、転倒しやすいです。それにすぐ左はいきなり急斜面の場合があり、普通に滑落します。

 

 

 

痩せ尾根

雨などで地盤がゆるい時など、足元からずるずる と滑り落ちてしまいかねない。

 

 

 

落ちたら大ダメージは免れない

ここを通過するとき、ちょうど雨が降っていて、木道をゆっくり慎重に進んだ。ここで落ちると結構な落差を落ちることになるので、骨折などで、進退窮まる可能性が高い。残念ながらここは山のど真ん中、ここからの脱出は難しく、人もあまり通らない。(私は誰一人として会いませんでした)

この遭難者を発見したのも山小屋関係者がたまたま発見したに過ぎない。ヘリの侵入も難しく、登山届を出さずして遭難したら発見は困難だろう。

 

今回のルートを通った登山記事はこちらからどうぞ!↓クリック

雲取山ラウンド【奥多摩 雨天・日没・道迷い】

このエリアの登山を考えている方や興味がある方は是非お読みください。

同じ丹波山村のエリアで道迷いを起こし、エラい目に遭いました。

 

まとめ

まあ、何が恐ろしいかって、このエリアでの滑落や遭難、行方不明などニュースになっていないだけで度々発生していることに尽きると思います。本当に注意が必要ですよね。調べると毎年何かしらこの地で発生しています。

三条の湯という温泉付きの山小屋が近くに有りますが、そこからの飛竜山、雲取山方面に向かう登山者もいるかと思われます。地図を持参することはもちろんのこと、ルートについては事前によく読みこんでおいて登山に挑むようにしてくださいね!又、こういったところは単独で行かれないことをお勧めします。

私も懲りずにまた登りたいと思います。三条の湯も行きたいです。ではまた!