何かを会得するには基礎で3年、習得10年 気楽に考える手段
皆さん、こんばんは。社団法人ランナー龍(たつ)です。
この手の話はときどきブログに書いておりますが、何かを会得しようと思ったら、真剣に取り組んだとして、基礎で3年、習得に10年かかると私は考えるようにしています。
ことわざで、『石の上にも三年』・・とか、『桃栗三年柿八年』というのがありますが、言い得て妙であり、やはり途方もない年月がかかるものだ。
基礎というのは、こなせるレベルであり、習得は、熟練していて教えることが出来るレベルと指摘する。
今日は、「時間をかけるべき」とすることわざの由来、10年かかると言われる根拠、努力を気楽に続けられるコツについて記事にしていきたいと思います。
特に正月明けなどのタイミングで読んでいただきたいなと思っておりますので、
心してどうぞ。
石の上にも三年の由来
『石の上にも三年』の由来は諸説あり、有力な説としては『中国の逸話』と『インドの逸話』の2種類が挙げられます。
どちらの説も座禅をして悟りを開く修行がモチーフとなっていて、『石の上にも三年』はただその場所で待つだけではなく、『成果を得るために長い期間辛抱する』という意味が込められています。
まあ、何にしても3年はかかるよねー。と何かにつけ使い易い言葉である。上手くいかなくても、3年経過する中で事態も好転するという意味合いにも受け取れる。
桃栗三年柿八年の由来
『桃栗三年柿八年』は単に実を付ける年月を表すものではなく、『人が技術や知恵を身に付けようとしても一朝一夕に実現できるものではなく、長い年月をかけることが必要だ』という意味を持っています。
このことわざが広まったのは江戸時代の『尾張(大阪)いろはかるた』の『も』に登場したのがきっかけといわれています。
江戸時代から使われていたというのに驚きです。当時の平均寿命は40歳~50歳程度と考えると、しかも大人になってから8年カウントすると、人生の大半を費やすことにも思えて、重みがある。
今だったら、8年なんてあっという間に過ぎ去る感覚ですが^^;
苦労している人に対して励ましの言葉としてこれらの言葉を掛けるシーンがありますよね。
AIが発展して、1か月3か月で会得したいと考える人が多い中、時間がかかる行為のすべてが ”効率が悪いこと” として嫌われる傾向にありますが、『継続は力なり』という言葉があるように、
続けることは、イコール時間を費やすことでもあり、その結果、習得できるかどうかの結論を知る由となる。
10年かかるという根拠
習得に10年かかるとタイトルに書いていますが、その根拠としてはマルコム・グラッドウェル氏が研究、提唱している
『1万時間の法則』
という言葉がある。
グラッドウェル氏は、ある調査において「エリート演奏家は20歳までに合計で1万時間の練習を積み重ねた」という結果が出たと述べ、大きな成功を収めるには1万時間もの練習が必要だという「1万時間の法則(ten-thousand-hour rule)」の存在を指摘しました。モーツァルトやビル・ゲイツ氏をはじめとした成功者には、大成するまで1万時間の下積み期間があったというのです。
グラッドウェル氏が言及した調査とは、心理学者のアンダース・エリクソン教授(フロリダ州立大学)らが1993年に発表したものです。ドイツで実施されたエリクソン教授らの調査では、被験者として以下のグループが用意されました。
- 音楽アカデミーでバイオリンを専攻しており、ソリストとして国際的に活躍する力があるとみなされた学生
- 1.を除くバイオリン専攻の学生
- 音楽教育学部でバイオリンを専攻する学生
- 交響楽団のバイオリン奏者
そして、4つのグループが日々の時間をどのような活動に使っているか聴き取りをしたところ、演奏技術の向上に最も重要だとされる「1人での練習」時間の平均は、グループ1と2で変わらず、1日あたり3.5時間だった一方、グループ3は1.3時間だったそう。
つまり、より実力があるとみなされている人ほど、練習時間を多く積み重ねてきたわけですね
グループ1:7,410時間
グループ2:5,301時間
グループ3:3,420時間
グループ4:7,336時間
全てには当てはまらない可能性があったとしても、いやはや思わず頷ける内容でした。
最近、イチロー選手が何故天才と呼ばれたのかについて記事に書きましたが、共通する部分があり「これだけ努力すれば当たり前のことなのか」と鳥肌が立ちました。
1万時間とは、1日に3時間取り組んだとして10年間に相当する。
毎日1時間継続するだけでも相当凄い事なのに!
1日3時間×10年間 これだけやったら、誰だってそれなりの結果が確実に出そうですよね。
むしろ、時間をかけているというよりも、人生かけてる(笑)
これくらいはやならきゃダメってことでしょうね。
私の登山歴は7年・・・まだまだだなぁ、自信なくなるわ^^;
自分のビジネスであれば、当然それだけ費やすべきであるが、趣味という範囲であれば、毎日30分~1時間とか、週末は3時間~5時間とか、費やす時間は少なめでも、地道に10年とか続けていくことは良さそうですよね。
素直に素敵なことだと思いますよ。
努力を気楽に続けられるコツ
先に答えを言うと、虫の良すぎる話ではないという事で、読んでもらえれば良いのですが、それは努力計画のタイミングを計るということです。
何かを始めるのには勇気と、勢いが必要ですが、スタート出来ること自体凄いと思います。
でも、「思い立ったが吉!」と始めることはあまりお勧めできません。
熱しやすく冷めやすいパターンに陥るからです。
自分が会得したい「何か」は誰もがあると思います。
3年、10年は会得に時間がかかると分かっている以上、
その決意や計画は ”満を持して” 実行して欲しいと思っております。
満を持してとは、その人にとって落ち着いたタイミングで始めると、気負わず、続けやすいからです。
新学期、新生活の4月に新しいことを始めたりする人が多いのですが、年度末年度初めは慌ただしく、生活や仕事などの環境変化に慣れることに気力体力をもっていかれてしまうので、このタイミングであれこれ取り組むのはお勧めしません。
気候の良い春や秋は色々スケジュールが入りやすく気が散るので、スタートにはお勧めしません。年末が近くなるとまた慌ただしくもなります。
やはり、
お盆や、正月のタイミングが一番お勧めです。もちろん、この時期が忙しい仕事の方もいるので万人には言えませんが、
この時期が心穏やかで「考える」余裕があります。余裕があるという事は、気楽に考えることも出来るので、気負わず、気が付いたら始めていて継続していたという、理想的なパターンに持ち込めるかもしれません。
正月は考えたくないという方は、正月明けやお盆明けしばらく経ってからでも良いです。
私は正月だからといって、目一杯、遊ぶのではなく、考える時間が取れるように少し暇にしておくことを、強くお勧めしています。
今となっては、もう10年かけて何かを始めようとするものはそうそうありませんが、継続していくことはそれなりにあり、そのためには計画が必要となります。
短期的に取り組むものについてもこのタイミングで考えます。
まとめ
いかがでしたでしょうか。基礎で3年、習得10年。
言うは易しでやるのは困難です。
継続は力、私が好きな言葉ですが、価値観が多様化する現代ではあまり好かれない言葉なのかもしれませんね。
ホリエモンも『何もない自分に小さなイチを足していく』という名言を出していますが、ゼロからスタートし、継続しないことには何も生まれませんからね。
私も正月にゆっくり考える時間を取ったのですが、決断できなかったことも多く、別の機会に考えることにした事案もいくつかあります。
継続を意味する”ことわざ”の紹介から、その根拠、取り組みのコツなどを私の主観を交えて書いてきました。是非みなさんの考えも教えてください。ではまた。