統計から見るインフルエンザとコロナウイルスの現状
皆さん、こんばんは。社団法人ランナー龍(たつ)です。
わたしたちは、これまで新型コロナの影響で非常に苦労してきました。
その中でWithコロナという環境下、徐々に対応してきているところではありますが、
風邪や感染症が流行る季節が近づいており、少なからず不安はあるかと思います。
ご存じのように従来の季節性コロナウイルスやインフルエンザウイルスも主に冬に流行します。
今年は新型コロナとインフルエンザがダブルで爆発的な感染拡大になるのではないかと不安視されていますね。
しかし、このダブル流行の現状はどうなのか・・?
意外とこの情報があまり報道されないので、現状どうなの?と思われている方はネットサーフィンがてら、お読みいただければと思います。
ここで、インフルエンザウイルスと新型コロナウイルスの関係や現状について統計から解説します。
感染症情報センターの統計などから見えてくる現状とは・・
インフルエンザ感染者数の比較
近年増加傾向と言われるインフルエンザですが、
2018年度シーズンでは、国内における感染者数が約1200万人と推定されています。そのうち、死亡者数が約3000人いると推定されています。
治療薬が確立されているとはいえ、
このことから、新型コロナだけが特別なわけではなく、インフルエンザも十分怖い感染症であることが再確認できるのではないでしょうか。
又、入院患者のほとんどが70歳以上の高齢者であることから、ご高齢の方には「重症化」への懸念もあります。
日本人人口の10人~15人に1人は感染しているのですから、当たり前ですが、非常に身近です。
ところが、今年のインフルエンザの感染者数は、例えば、9月下旬の統計と比較すると前年比の1%未満となっているようです!
どうして去年よりも圧倒的にインフルエンザに感染する人がすくないの!?
それは後述します。
コロナ対策がインフルエンザ感染防止も兼ねたか
インフルエンザの予防対策として、以前このような記事を書きました。
この記事に書いた対策は次の通りです。
・流行前の予防接種
・こまめな手洗い、うがい
・マスクの着用
・バランスの取れた食事
・しっかりとした睡眠時間の確保
・ハイキングや登山などの運動や気分転換
・人混みや繁華街などへの外出を控える
登山に出掛けようなんてちょっとおふざけもありますが・・・
これって・・まだ世に出回っていない予防接種以外は私たちが日々行っているコロナ対策と同じじゃないですかっ!!
上記は感染症予防の基礎の基礎ですが、流行期前から徹底して心掛けていたことが、今の時点でインフルエンザが流行していないことに繋がっているのかもしれませんね。
あとは、上記の対策に書いてないものがあるとすれば、
アルコールスプレーの利用やこまめな換気、といったところでしょうか。
アルコールスプレーは今は至る所に置いてあり、シュッシュするのがクセになっていますよね・・・
あとは、換気。
こまめに換気をすることの効果はかなり大きいと個人的には思っております。
衛生工学的に言うと、複数の人が同じ室内にいる場合は常に換気を行うべきです。
これは建築物衛生法にも定められておりますが、室内の二酸化炭素濃度を1000ppm以下に抑えるよう管理することとしています。
人の呼気中にウイルスの含まれる飛沫があるわけで、これは「エアゾル」なんて専門家が言ってますが、これが感染を引き起こす要因となっています。
つまり、人の呼気、二酸化炭素が濃厚な室内は感染のリスクが高まりますので、二酸化炭素濃度が800ppm以下になるような換気が出来ることが理想と言えます。
又、あくまで熱中症予防の一環としてではありますが、
厚生労働省も人との間隔を空けた屋外ではマスクを外しましょうと案内しています。常に換気できている状況においてはリスクが低いことを示唆しているとも取れます。
今は、公共交通機関や、至る室内の窓が開けられているなどの徹底が図られていますので、これもインフルエンザ拡大の抑止になっているのかもしれません。
これから寒くなる時期ですが、換気についても今一度意識していただければと考えます。
人と接する場面においてマスクはもはや常識。これを装着しない日は無い・・・
インフルエンザ患者が増えない2つの見解
新型コロナ感染者数が横ばいまたは増加傾向で推移しているのに対し、インフルエンザの患者は今のところ少ないようです。
最後に、本題となるインフルエンザ患者が今のところ昨年比で圧倒的に少ない理由の2つの見解についてお話します。
厚労省が発表した9月下旬1週間のインフルエンザ患者がわずか7人だそうです。
ちなみに、昨年の同じ時期は4543人だそうです。この差は・・・・
一方で、世界ではどうなんでしょうか。
オーストラリアの保健省の統計によると、2020年6月~8月のインフルエンザ感染者数は2万1000人としており、前年の29万人を大きく下回っています。
上記の通り日本以外でも減少傾向が見られました。
この傾向から想定できることは、
先ほど述べた、コロナ対策の基礎をしっかり行うという感染対策が功を奏したという見解と、
「ウイルス干渉」と言って、1つのウイルスが流行してしまうと、他のウイルスの住処や増殖する場所が確保できない関係で流行しないという現象も専門家間の見解としてはあるようです。
インフルエンザと新型コロナはダブル流行しない関係なのかもしれません。
とはいえ、これは安心してよいというものではなく、今後どうなるか分かりませんので、決してあなどらず、引き続き注意してお過ごしいただきたいと思います。
感染症対策の基礎についてはこれからも度々発信していきたいと思いますが、あくまで参考程度に読んでいただければ幸甚です。
ではまた!
2020/11/04執筆