至極シンプルな登山ウォッチ SUUNT(スント)Traverse Alpha(トラバースアルファ)

至極シンプルな登山ウォッチ SUUNT(スント)Traverse Alpha(トラバースアルファ)

2020年10月3日 オフ 投稿者:

皆さん、こんにちは。社団法人ランナー龍(たつ)です。

スントと言えば、数ある多機能アウトドアウォッチの中でもメジャーな方なので皆さん知っていると思います。

このようなアウトドアウォッチに限らず、Bluetoothを駆使した、まるでスマートフォンに近い機能を持つ”スマートウォッチ”もアップル社のアップルウォッチをはじめ、たいへん市場が大きくなっていてアナログ時計好きな私でさえ、大変興味深いところではあります。

 

しかし、私が本当に求めているのは、無駄がなく、シンプルさが研ぎ澄まされたそんな洗練された登山ウォッチである。余計なものはいらない。

 

今回、私は SUUNT Traverse Alpha(スント トラバースアルファ)を購入しました。

 

1日で八ヶ岳全エリアを縦走する登山の他、複数の登山など多少過酷な環境で使ってみた結果、

 

 

題名の通りで一言でいうと

至極シンプルで優秀な登山ウォッチだと思いました。

 

 

今回はこのスント トラバースアルファのレビュー記事になります。

登山をするのにそんなに多くの機能はいらないのではないかという考え方のもと、丈夫さや、使いやすさ、精度などをお伝えできればと思っております。

検討している方、興味がある方は是非、お読みください。

 

 

 

登山ウォッチに求めるもの

恥ずかしながら、今まで私は時計では時刻の確認のみ、地図とコンパスでルート確認、空を見て天気の崩れや日の出日の入りを予測するという超アナログ派でした。

それはトレーニングのつもりでもありましたが、同時に登山用の機能を備えた時計が欲しいなと思ってもいました。

 

身近なところでは圧倒的にGARMIN(ガーミン)派が多い中、私はあくまで登山に必要な最低限の機能とシンプルなデザインを求めており、もちろんこのガーミンも候補に入れつつ色々と比較検討してまいりました。

 

私が登山ウォッチに求めるものは、

・バッテリーが長寿命であること

・GPS機能が付いていること

・頑丈であること

 

極端に言うとこの3つだけです。あとひとつオマケを言うとなるべくシンプルで美しいフォルム。

 

他の色々と細かい機能は各社充実していると思うので、あまり気にしません。

ですので、

先ほど挙げた3つのポイントをしっかりと押さえている時計を私は求めます。

 

私が欲しいのはスマートウォッチではなく、登山ウォッチです。

 

 

丈夫さはどうか

スント トラバースアルファは丈夫さがウリである。

こちらをご確認いただきたい。

アメリカ国防総省が定める環境耐性テストに合格

メッシュデザインの特徴あるステンレススチール製ベゼル、撥水性の高いナイロンストラップ、防弾ガラスにも使用される傷のつきにくいサファイアクリスタルグラスを採用したSuunto Traverse Alphaは、最高の耐久性を求めるミリタリーユースに適したアウトドアウォッチです。バイブレーション機能とナイトビジョン(暗視スコープ)に対応したレッドバックライトにより、周囲に気づかれることはありません。

Suunto TraverseおよびTraverse Alphaは、アメリカ国防総省の環境耐性規格(MIL-STD-810G)をクリアした唯一のGPSウォッチです。振動や衝撃、落下、氷結/解凍、雨滴、湿度、浸漬、風砂および粉塵を含む19項目のテスト*に合格しています。

引用:SUUNT 製品紹介ページより

 

アメリカ国防総省という凄いフレーズが出てきましたが、ここで一番大きなポイントは、時計のガラス部分の素材がサファイアクリスタルであるということ。

高級時計などで採用されるサファイアクリスタルは、最も堅牢で頑丈なガラスだ。アウトドアウォッチのほとんどはミネラルクリスタルでしょうし、これでも十分なので、オーバースペック感はありますが、10年は使いたいなと思っている私にとっては、サファイアクリスタル採用は重要なポイントとなった。

サファイアクリスタルの威力

既に私生活では手すりやドアにガンガンぶつけてしまい汗 又、登山では岩に何度もぶつけていますが、今のところ傷、無し。ガラスに傷がつくと見えにくくなるのでこれは非常にありがたい。

そのかわり、ガラスまわりのベゼルの部分はギザギザの凹凸で硬く堅牢であるが、ぶつけ方によってはここが削れるように傷つきます。あまり目立ちませんけどね。長年使ってここが味になるといいかなとも思いいます。

 

タフな部分についてはさらに、衝撃や落下、氷結や多湿、防雨、防塵など19項目のテストに合格している。この環境耐性規格をミルスペック呼ぶようだ。

ナイトビジョン(暗視スコープ)に対応したバックライト搭載で敵に気づかれることはない・・・(笑)

ミルスペックのGPS時計・・・・

私は戦争はしないし狩人(ハンター)でもありませんのでこれらの性能は正直オーバースペックである。

けれども、それは私の買ったトラバースアルファ「ステルス」というモデルのネーミングと相まって非常に所有欲を満たしてくれるぞ。

 

丈夫にこしたことはない。但し、それだけではなく長年使い続けることができることに期待します。

 

 

美しいフォルム

フィンランド発祥のスント時計は非常にスタイリッシュで、メーカーのホームページでも北欧独自の美しいデザインであることを誇りにしていますと書かれている。

そのとおり、私自身も美しいデザインだなと思いましたし、意外なことにこの美しいフォルムが購入意欲を後押ししました。

引用:SUUNT 製品紹介ページより

無駄がなく、画面は白黒のみの単色。だから電池長持ち。ケースは大きいが、このおかげで画面が見やすい。それでいてメーカの公言に違わずとてもスタイリッシュ!

50mmの径で画面は大きめ、75gで重量はGPS時計の標準といったところか。

裏面 重くはないが重厚感がある

 

華奢な私の細腕では長すぎるストラップ・・・

 

ストラップを折り返してこのように収納。ランニングでも邪魔になりません。

 

登山では言うまでもなく、スーツにも合いますよ。

ビジネスにふさわしいかは賛否あるでしょうが、この腕時計をしているだけでスポーツをしている人という名刺代わりになり、爽やかな印象に。

写真は私ですが、何故かうなだれており、あまり爽やかじゃない(笑)

とにかくシンプルで、美しい。

 

 

バッテリーの持ちはどうか

メーカによると、

タイムモードで14日間

GPS使用で10時間、15時間、100時間

としている。

ちなみにGPS使用間隔1秒モードで10時間、5秒モードで15時間、60秒モードで100時間を指す。

 

これに対し、

実際私が使った時のバッテリーの持ちは、

通常の生活(タイムモード)で21日間使ってもまだ12%のバッテリーが残っていました。

GPS60秒モードで25時間登山をしたら、残りのバッテリーが24%でした。

 

これはタイムモードであれば下手したら4週間は充電なしで持ちこたえるであろう驚異のスタミナを感じました。

派手な演出は無く、単色による文字表記であることも、無駄にバッテリーを消費しないことに貢献していると思います。

 

一方、GPS60秒モードで100時間持つとはとても思えず、40時間程度がいいところではないかと実感しているところです。

1秒モード、5秒モードもメーカーが謳う時間より2割は少なめに見積もっておきたいと思う。

 

とは言うものの、GPS時計としては高水準のスタミナであることは確かだろう。

 

※上記は私が実際に試した結果ですが、使用状況によって差異があるということをご了承ください

 

 

機能全般について

求める機能はGPSの他に、コンパス機能、現在の標高と気温、とりあえずこれだけあれば今の私の登山には十分ですが、一通り使用感をレビューします。

 

まずはGPS。

3つのGPSレコーディングモードがある。

1秒モード=最良

5秒モード=良い

60秒モード=可(OK)

1秒と5秒はともかく、60秒のOK!というのが気になるところ。何がOKなのか(笑)むしろ心配になる。

結果的に、60秒モードで私にはまったく問題がありません。特に記録がズレていることもなく、GPSを使っても初めての場所は地図を見ながら進むのであくまで補佐的な役割での使用には十分です。

レースの場合は、1秒か5秒のモードが良いだろう。

 

ブレッドクラムトレイル

引用:SUUNT 製品紹介ページより

GPSを使ったルートナビ。どの方向に進んでいるか、どのように歩いてきたかが分かる。そして、注目はチェックポイントの目印をつけることができること。

景色が良かった場所。休憩ポイント。分岐点、不明瞭や危険な場所、など。

上記ルート図は大型獣と動物の足跡がポイントされています。なんか物騒(笑)

迷ったときに、引き返す場合、今まで歩いてきた場所を辿って迷う前のところまで正確に案内してれる。そんな活用も可能だ。

ルート確認などに有効活用しよう。

ルートナビについてはYoutubeにも紹介されている。要点がまとめられていてわかりやすい。

 

表示されるルートはあくまで点線によるもの。これを見ただけで登山をするのは危険だ。やはり必ず地図は見て登山をして欲しい。単に距離だけの問題ではなく、険しさを判断するために地形図や標高差、水場や山小屋、エスケープルートなどは最低限頭に入れたい。車のカーナビと登山は一緒にできない。

 

他に、コンパスとして使うことが出来、とても便利だ。

デジタルコンパス

写真では時計の中の右側の白い矢印が北を示している。

これとは別に山頂などの目的地に方角を合わせて固定表示が出来るので進むべき方角の確認にも使えて便利♪

 

その他の主な機能は下記の通り

・温度計

・気圧計

・高度計

・日の出/日の入り時刻表示

・ステップカウンター(万歩計)

・ウェザーアラーム

・歩行(走行)距離

・速度/平均速度

・ラップ計測

・心拍測定(別売りの心拍ベルト必要)

・消費カロリー

・Bluetoothを連動させた端末からメールおよびSNSメッセージアプリやニュースなどを受信

 

他にもありますが、登山やトレイルランニングに関係がありそうなものだけ記載。

メール受信は意外と便利で、メッセージの一行目のみ表示される。それでも内容は概ね分かります。

登山中に竹内結子さん死亡の文字が表示されたとき、動揺し一時登山が中断される事態になったので、登山に集中するために必要に応じて設定を変えてもいいかもしれません。

 

 

ディスプレイの表示設定について

白抜き

黒抜き

引用:SUUNT 製品紹介ページより

 

表示を白抜きか黒抜きかに設定変更することができる。一見、黒抜きの方が見やすそうだが、私にとっては白抜きの方が文字や数字が際立って確認がしやすくこちらを採用しています。

 

 

バックライトについて

バックライトも、レッドかホワイトの2つから選べる。

写真はレッド。暗視スコープは使いませんけど(笑)

点灯方法についても設定できるぞ。

ノーマル = ライトボタンを押したときだけ10秒点灯

ナイト = どのボタンを押しても10秒点灯

トグル = ライトボタンを押して点灯、消灯を切り替える

私は常時トグルモードにしている。

 

 

 

アプリとの連動

アプリと連動することで、機能を使いこなすことが出来る。せっかくなので連動しよう。

これは私の設定画面で、レースや登山中にディスプレイに表示したい項目をアプリ上で任意に設定することが出来、自分が使いやすいようにこだわりの設定が可能だ。

これは北八ヶ岳の蓼科から、南八ヶ岳の編笠山まで、八ヶ岳全エリアを歩いた時に記録したログになります。GPS60秒モードですが不具合は感じません。

movescount = このサイトでウオッチの表示設定設定変更を行う

sunntlink = このアプリでウォッチを最新の状態に更新する

suuntアプリ = このアプリで、記録の閲覧、ルート設定など。

ちょっと面倒なのが上記複数のアプリを連動させる必要があること。まあやらなくても良いが、使い倒すには連動が必須だ。

過去にはmovescountで記録動画が自動生成されたらしいが、今はサービスが終了している。今後の充実に期待だ。

 

最初に使うときは、GPSの受信設定とコンパスの校正(キャリブレーション)が必要になるぞ。特にGPS受信設定は必ず屋外の広い場所で行って欲しい。その理由は早く設定が終わるからだ。

開封しながら家の中でGPS設定すると受信できず、時間も無駄だし、壊れているのかと疑ってしまう結果になりかねない。

 

まとめ

スント トラバースアルファは無駄を排除し登山に必要な機能が搭載されたシンプルな時計だ。

登山やトレイルランレースでまわりを見ると、スント時計の利用者はあまり多くなく、ガーミンが主流なのかもしれない。

トレイルランレースでトラバースを見かけたことはまだ無いが、十分使っていける。スントは他にスパルタンとかナインとかトレーニングに特化したモデルが数種あり、そちらを利用している人が多いです。

私が欲しいのは登山ウォッチ。

余計な機能はいらない。無駄がなくシンプルで洗練された登山ウォッチ。

それが、Suunt Traverse Alpha である。

 私が買ったモデル「ステルス」

6万円台の定価からずいぶん安くなっている。

私はAmazonで2万円台になった瞬間に即ポチしましたが、別にそこまで安くなくても買っていたと思います。

 

腕時計について語る記事はこちら

 

いかがでしたでしょうか、ではまた!