クマに会う方法
皆さん、こんばんは。社団法人ランナー龍(たつ)です。
私達は、熊に対して畏れ(恐れ)があり、中々出会うことがないからこそ、その怖いイメージが膨らみ、そういった意味ではイメージの中での動物なのかもしれません。
ゆえに、山の中で遭遇したくないものの代表ですよね。
怖いもの見たさで、会いたいという気持ちもあるかも知れませんが、襲われた場合、命の危険がある以上、やはり遭遇しないに越したことはないと思う方が大半であるはず。
そう思うのと同時に、果たして本当に怖い動物なのであろうか・・
そこで今回紹介するのはこの本、
「山でクマに会う方法」著:米田一彦 です!
この本は、熊を勉強する上で、私のバイブルになっており、この著者の長年の経験と研究による情報がぎっしり詰まった1冊なのである。
クマの生息する山域を登山する方には是非、手に取ってもらいたいな。と思いましたので、あまり詳細には記載できませんが、概要をさらっと紹介しますので、どうぞお読みください。
この本の概要について
ここで言うクマは「ツキノワグマ」を差しており、本の内容は全てツキノワグマの生態について語られている。
日本には他に、ヒグマが北海道のみに生息しておりますが、本州の山の中でヒグマと遭遇することはまずないでしょう。北海道から海を渡って青森などに着陸しないんかという議論もあるかもしれないが、調べた限りではそのような事例は見たことも聞いたこともない。
著者の米田さんは、NPO法人の日本ツキノワグマ研究所の理事長であり、ツキノワグマ研究の第一人者だ。
実際にインターネットでツキノワグマについて調べると、米田さんの文献にたどり着くことが多い。近年では秋田県でツキノワグマによる悲惨な獣害事故が発生しているが、この件に関してどのような見解を持つか、どのようなコメントをするかなど、非常に興味深いところである。(本書はこれについては書かれておりません)
この本ではこのようなメッセージで始まっている。
クマに会う方法、という題名だが、クマに会う方法が分かれば、逆にクマに会わない方法が分かるわけで、表裏一体と捉えてほしい・・と。
なるほど。クマの生態や行動、どのような場所にいるのかを知ることで、それを避けるように心がければ遭遇のリスクを減らすことが出来る。是非勉強しておきたいところだ。
ラインナップの一例
・クマが人を襲うとき
・クマの活動時間
・クマはたいてい同じ場所にいる
このような内容が経験によって思いのまま書かれている。
特に生態については勉強になりました。
何故、クマには中々遭遇しないのであろうか。それは、通常クマも人間に会いたくないため、人間以上に必死に避けているからである。
この本をお勧めする理由
「真面目に勉強になります」
この本は面白おかしく、とか恐怖を煽るような内容ではなく、真面目にクマの生態について書かれております。
先ず、生息マップや、クマ出没の看板があるところには、当たり前のようにクマが生息しています。それを再認識することが出来ます。
私のホームグランドである神奈川県の丹沢でもクマが生息しておりますので、常に遭遇の可能性があります。よって、熊鈴をつけて登山をします。
熊鈴は完璧ではありませんが、結構優秀です。実際にクマに遭遇したことがあるのですが、熊鈴が鳴っていたおかげで、相手が先に気づき逃げてくれたケースがあったからです。それについては、近日記事にしようかなと思っているところです。
この本では、本州のエリアによってクマが生息している場所が違っていたり、人間との距離感も異なっていることについて書かれています。
そして、もっとも勉強になったのが、季節によって食べるものと、過ごす場所が変わり、それについて書かれております。「この時期はこの辺にいる可能性が高いな」と、想定しながら登山をすることが出来、遭遇するというリスクマネージメントに役立っています。
登山をする以上、避けられませんので、知識と経験を重ねていきたいなと思った次第です。
罠にかかった丹沢山地に生息するクマの記事はコチラ