
【北海道登山記】濃霧の大雪山(旭岳)
皆さん、こんばんは。社団法人ランナー龍(たつ)です。
北海道2泊4日の旅も最終日となり、今回は大雪山(旭岳)のレポートになります。
北海道の山々の中で最も標高の高い最高標高に挑みますが、
帰りの成田行きフライトに間に合わすためロープウェーという裏技を使います。
気温はロープウェー姿見駅で11℃、山頂で6℃。あいにくの雨です。
夏の格好で行ったら寒いと思います。防寒対策は必須。
全体的な印象としては登山者の4割は外国籍の登山者でインバウンドでの登山旅行者が恐らく大半だった。冒頭で説明した登山の客層から見るに、昨今のヒグマ報道の影響もあるように感じた。
雨ということも分かっていたので、空いていましたが、それでも礼文岳や利尻島よりは圧倒的に人は多いです。
この登山の概要
日時:08.31(日)
天候:雨(濃霧)
メンバー:2名
エリア:大雪山国定公園(北海道上川郡)
登った山:「大雪山2,291m」
宿泊地:なし
ルート:姿見駅(06:45)・・・第3展望台(07:01)・・・旭岳石室(07:15)・・・旭岳(08:23)[休憩 10分]・・・旭岳石室(09:31)・・・姿見駅(09:46)
歩行ペース:標準CT×0.71
累積歩行時間:約2時間51分
累積歩行距離:約6km
累積獲得標高 761m
スタート地点までのアクセス:北海道天塩エリアよりレンタカーでアクセス。ロープウェーで旭岳稜線まで。
ワンポイント:濃霧がヤバかった。軽装登山者が多く驚いた。
ここでは、山と高原地図№3「 山と高原地図 大雪山 旭岳・トムラウシ山・十勝岳・幌尻岳」を使用しています。
山と高原地図 大雪山 旭岳・トムラウシ山・十勝岳・幌尻岳 2025
火山温泉の谷
6:00頃 旭岳ビジターセンター。空いている。
熊鈴はもちろん、熊スプレーも装着。
ナイフも装備。
意外なことに熊スプレーを見える所やホルスターにぶら下げて歩く人は、全体の1割くらいで、ロープウェーを使わず登山道に入られる方が装着していたぐらいでした。
一方で熊鈴はほぼ全員装着されていました。
また、言っていいのか悪いのか微妙ですが、トレイルランナーもいました。ランナーの方は非常に若いが体つきから、相当レベルの高い選手と見受けた。
スプレーは持っていないようだったが、熊鈴とラジオ両方鳴らしながら走っていた。姿見駅~旭岳ピストンなら危険は少ないが、トムラウシ方面や黒岳方面へランニングで向かうのは(軽装なので絶対無いとは思うが)やめた方がいい。
ロープウェーから撮影。自然のスケールの大きさが本格的な山であることを思わせる。日本で最も早く紅葉が訪れる場所とアナウンスがあったが、確かに風が吹き抜けそうな場所は紅葉が始まっていた。
姿見駅に到着し、登山開始。一面花畑になる大雪山稜線。名物のチングルマの時期は終わってしまったが、秋の花、ミヤマリンドウが一面に咲き、一帯を青く染める。
大雪山は活火山帯。警戒レベルに応じた入山規制が起こりうる。有毒温泉もあり、過去濃霧で迷い込んだ登山者が中毒死した事例もあった気がする。
もくもくと濃霧の中でも煙があがっているのが目の前で見れ、迫力がある。
濃霧の中、山頂に向かって一生懸命歩く若者たち。登山者は少なく、大学生?くらいのワンゲル部のようなサークルの集団か外国人客ばかりである。日曜日なのに。
シンプルに雨だからという理由と、ヒグマ事故からの自粛などが考えられる。
人命を軽視するわけではないが、観光という観点から言うと大打撃だろう。
目の前数メートルが見えない中、突然エゾリスが目の前に飛び出してきて、驚く。
向こうもはじめは気が付いていなかっただろうことから、熊鈴を鳴らしていても、風など(強風だった)の音でかき消されてしまったのだろう。
このような環境で、バリエーションルートなど羆が出そうなエリアは歩きたくないなぁと考えながら歩いていました。・・まして、夜行登山なんて。
山頂に到着。雨は一旦、霧雨になって収まったが、景観は無い。
青銅の山頂標識は、経年の錆びが出ていて、味があった。
下山に向け出発。気温は6℃。
大雪山の雄大な景色が写せず申し訳ないが、相変わらず濃霧風景が続く。
積雪と濃霧でホワイトアウトしてしまうと、下山時は遭難してしまうリスクがひしひしと伝わる。トムラウシ大量遭難事故など当日の環境次第で遭難は容易に発生するだろう。繰り返しますが防寒対策は必須です。
石室の避難小屋。ここまでくればロープウェーは目前です。
豪雪地帯の避難小屋は、梯子を使った2階にも入り口がありました。
濃霧の登山もそれはそれで幻想的で、限られた視界からも濃厚な火山帯の煙が冒険感を醸し出し、ほどよい緊張感、爽快感、非現実感が楽しめます。土の層が、赤黒白と所々で変わるのもユニーク。
時間や安全性を考え無理をせずロープウェーにして正解だと思いました。
次に北海道に行くのはいつかは分かりません。もう行かないかもしれないし、100名山やるなら、必然的に行くことにはなります。
100名山に特別なこだわりは無いので、先のことはまだ決めていませんが、
北海道の山は、東北の山に似た、雄大さや自然の厳しさが魅力です。羅臼岳や幌尻岳、トムラウシの縦走など旅の浪漫があるのも確か。
下調べ、リスクをよく確認した上で前向きに検討したいです。ではまた!