高校生のうちにアルバイトをするべきか

高校生のうちにアルバイトをするべきか

2025年2月15日 オフ 投稿者:

皆さん、こんにちは。社団法人ランナー龍(たつ)です。

突然ですが、高校生のうちにアルバイトを経験しておくべきだと思いますか?

 

「まあ、やっておいたほうがいいんじゃない」

というご意見が多数かも知れません。

 

我が家では、ちょうど息子が高校卒業を目前に控えており、偶然それがあたまをよぎったため、高校生のうちにアルバイトをするべきかどうかについて、私自身の経験と、子育ての経験値を踏まえて持論をぶつけていきます。

 

私が高校生の頃と、現在とでは時代背景が異なりますが、共通する部分が非常に多く、

今子育て中の方、中学高校生のお子様をお持ちの方は参考になるかと思いますので、

よろしければお読みください。

 

もくじ

 

やらなくても不利なことは無い

もくじを見ていただければ、そこに概ねの答えが書かれているのでお察しいただけたかと思います。

それで、私の答えは「高校生のうちにアルバイトを経験していなくても全く問題ない」となります。

例えば、回転寿司屋でアルバイトをして、将来寿司屋に就職するのであれば、そのアルバイト経験が生かせるし、面接でも若干は有利かと思うので、是非高校時代の経験を有効利用して欲しい。

 

これに乗じて、よく高校時代のアルバイト経験は社会ルールの勉強になるよ!といった触れ込みがあるが、そんなものは、労働者を確保したい働かせる側のうたい文句に過ぎず、

高校時代のアルバイト経験が少ない或いはゼロだったとしても、新社会人を雇った会社は、イチから指導するつもりで教育するべきであり、

働く側も真面目に取り組めば、その職業が向いていないなど過度な問題が無い限り、アルバイト経験の有無に限らず社会に通用するくらいは成長できます。ちゃんと働けます。

 

よって、高校時代にアルバイト経験が全く無くても何ら心配はありません。

厳しい言い方ですが、社会常識はアルバイト経験以前の問題であり、バイト経験がなくとも自主的に身に着けておくべきことです。

 

勿論、経験値はとしてはプラスの面も大きいので「やるな」ということはありません。

私も高校時代に新聞配達員を週1回、1年間続けましたが、良い社会勉強になりました。

新聞配達員をやっていました

陸上部である傍らで、早朝に健康的に働けそうと思い、やりましたが、

実際は早朝と言うよりはむしろ深夜であり、めちゃくちゃ不健康でした(笑)

配達所に深夜2時に着くために、深夜1時に起きていないといけないし、働いていた方も、学費のために辛そうに働く大学生や、生活が苦しそうな感じのおじさんが多く、深夜未明に人目のつかない路地を経由してポスティングする怖さも相まって、

社会インフラとして重要な仕事に間違いは無かったが、色々な意味で健全、健康的ではなかった。

朝6時に帰れる爽快感はあったが、結局そのあと寝るので・・・苦笑

このお話を人に語れる点ではやってよかったと思う反面、別にやらなくてもよかったよなとも思うし、息子には経験して欲しくないと思ってます。無論、正社員として意義を持って働くのであれば意味合いが変わりますので、新聞配達の仕事そのものを否定するのではありません。

 

私が言いたいのは、

むしろ、学業と言う本業を幾ばくか犠牲にしてまでアルバイトをするべきかについては、「やらなくて良い」という主張です。

時間は平等なので、勉強時間や部活含む高校生活が削られることの方が、どちらかといえば不利益であり取り返しがつかないのかなと。

 

 

私自身の経験と子育ての経験から思うこと

正解と言う名の羅針盤はなく、自分の人生、自分で選択するべきなので、息子にはやった方が良いとか、やらない方が良いとか一切言いませんでした。

時代は変われど、高校時代に別にアルバイトをやっていなくても問題ないなと、私自身の経験と息子を見ていても同じ印象を抱きました。

経験値のためにやっておきたい、趣味や興味の範囲でやってみたいのであれば、学生の特権、夏休み或いは冬休み春休みを利用して短期バイトをしておくのは良いかもしれない。

そんな私は、高校時代に陸上部の部長をしていたのにかかわらず、バイトもちゃっかりやっていました。

高校1年の時は、セブンイレブンのコンビニバイトを週2回程度で半年間ほど。高校2年生の時は新聞配達を週1回程度で1年間。高校3年生の頃は、スーパーの精肉のアルバイトを週2回程度を半年間ほど。受験前には辞めました。

高校生は何かと多感な時期。携帯電話の月額料を支払っていたし、散髪代や、衣服、それに貯めたお金で原付バイク(カブ)と楽器(ベースギター)を買ったりしました。

これらは、確かにアルバイトをしない限り、絶対に入手することは出来なかった物たちです。

その代わり犠牲にしたものは大きかったです。たった週に2回程度のアルバイトでも、疲れたなどの理由で、部活も勉強も中途半端になっていました。

これだったら、散髪や携帯は親に頭を下げて出してもらい、学業にもう少し専念したかった。アルバイトにしても夏休み限定とか、2年生の時だけにやるなど、限定的にしても良かったかなと考えます。

後悔後に立たず。若気の至り。

 

さて、息子の時代が到来し、どうなるかと思いきや、高校入学と同時に勉強に専念するから部活とバイトはやらない宣言を早々にしてきました。

私は一切、指示出しはしていません。まるで、私の念が遺伝したのか?と鳥肌が立つ思いでした。

専念とは言っても、スマホばかり見て、たいして勉強に専念していなかったようにも思うが、携帯代や必要な交際費は渡してはいたものの、アルバイト代の数万円が無くても、何ら問題なく健全な高校生活を送っていたようなので、

やはり、アルバイト経験は進んでするものでも、やるべきものでもないんだな。

と、子供を見て、改めて思ったものです。

そんな息子も、高校1年の夏休み限定で短期バイトをやりましたので、一応経験はあるということになります。アルバイト代は洋服代に充てていた模様。

 

 

統計調査とメリットデメリットを考察

厚生労働省の「学生のアルバイト実態等把握のためのアンケート調査」や、マイナビのキャリアリサーチをはじめとするいくつかの統計調査を確認する限り、

アルバイトをすることで、多少なりの学力低下を実感した学生が実に6割以上存在しているようで、現実に高校生が週に1時間アルバイトをすると、その年のGPA(授業の学習成果を数値化したもの)が0.011ポイント低下すると言った研究結果もあった。

週に1回、たったの1時間で影響があるのだから、同じく私が週に1回新聞配達をしていたことすら影響を感じたことが気のせいではなかったと、唖然とする。

 

近年では物価上昇に不況の煽りもあり、高校生のお小遣いは減ってきているという。それに伴い高校生のアルバイト率も上昇し、全体の42%がアルバイトをやっている又はやっていた。と回答していた。

ただ、一応、親に承諾を得るのがほとんどであり、アドバイスも含め、親が相談等で関与しているケースが79%と多数を占めているのは良い傾向だと思った。

 

さて、高校生アルバイトが経験したトラブル事象に、「合意した以上のシフトを入れられた」や、「準備片付け引継ぎなどの時間が給与に反映されていなかった」が代表に挙げられていた。

時給反映については、よくチェックしていて凄いなと感心するが、本来は1分単位で支払うというのがあるべき姿であり、長年サラリーマンで管理職などをやっていると、時給という考え方が抜け落ちてしまっているので、反面教師として気を付けないと。と、自分に言い聞かせる。

後々、親御さんに何だかんだ言われるのも嫌ですし。

 

以下、メリットデメリットを見て欲しい。ちなみにこちらは統計によるものではなく、

私の主観であることを承知おきください。

 

高校生アルバイトのメリット

・社会経験になる

・お金が稼げる

・自分の向き不向きが分かり、将来の働く自分像をイメージできる

・学業(部活含む)両立のための創意工夫が将来の糧になる

 

高校生アルバイトのデメリット

・働いた分、勉強時間が減り学力の低下につながる

・学業との両立は実際、かなり難しい

・トラブルに巻き込まれる危険性がある

 

一長一短といった具合だが、メリットは就職後に十分得ることが出来るので、無理に高校生時代に得る必要は無い。

トラブル、というと、幅が広く抽象的になりますが、アルバイト先の店長とは言ったって、まともな人間と言う保証はなく、給与を与える有利な立場を利用していじめや、ハラスメントが生じないとは限らないため、まだ警戒心が小さい高校生は本当に気を付けて欲しいし、親はしっかり気にしてて欲しい。

また、店長は良い人だったとしても、様々な事情を抱えた人や年齢も様々で、悪い影響を及ぼしてくる人も居るかもしれない。いや、居ると考えておいた方が良いくらいだ。

 

逆に雇う方も、高校生が時間通りにまず出勤してくるかどうか、疑いながら当面はハラハラするだろうから、お互いにストレスがあるように思う。

私が高校生の時は、同じ高校生バイトが急に来ない。いわゆる ”バックレ” が当たり前のように多発していました。

「これだから高校生は・・・」という店長のボヤキは耳が痛かったです(笑)

 

 

結論 やらなくても良い

今回も長くお話してきましたが、結論として、経験のために無理して高校時代にアルバイトをしておく必要は無い。ということです。

最近では ”闇バイト” という怖いものも存在しますので、SNS経由での応募は推奨いたしかねます。昔からよく知る近所のお店のお手伝いなどが無難ではないでしょうか。

研究調査やアンケートで、アルバイトによる学力低下が濃厚であることから、いかにそれを最小限にするか考えて取り組む必要があります。

学業とバイト両立の鍵は「習慣化」かと考えます。

朝起きてから登校するまでの時間とか、電車通学なら電車の中だとか、スキマ時間をちゃんと活用したり、24時間で勉強に充てる決まった時間を作りルーティーン化して、漏れなく勉強時間を確保することが肝要。

勉強も筋トレも、続かなそうな習慣は、時間やタイミングを決めると続きやすいです。

朝が苦手なら、夕方帰宅したら必ず真っ先に30分取り組む。とかでも良いです。

 

逆に、誰に言われずとも、自発的に習慣化させることが出来る学生は、アルバイトをやろうがやらまいが、成績を上げるのかもしれませんが・・。

あとは、私はカフェイン剤を飲んで寝る時間を削って一夜漬け的な勉強の仕方をしていましたが、これ、おすすめしません(笑)

睡眠時間は削らないように注意していきたいですね。ではまた!