ん?自律神経失調症・・とは?

ん?自律神経失調症・・とは?

2024年5月12日 オフ 投稿者:

皆さん、こんばんは。社団法人ランナー龍(たつ)です。

 

自律神経が乱れると様々な体調不良を引き起こし、場合によっては医師から ”自律神経失調症” と言われることがあるようです。

が、

自律神経失調症 という正式な病名は存在しません(※全国地域生活支援機構より)

 

困った時の都合の良い診断名なのか

これについてはこちらの医師の方も以下のように述べております。

 

6年間の医学教育の中で一度も出会った事のない、当然、医師国家試験にも全くでない病名を頻繁に目にしたり、耳にしたりするようになりました。

それが、「自律神経失調症」です。医学書にも精神医学の教科書にも載っていない病名については、先輩医師に聞くこともはばかられるので、怪訝に思いながら過ごすうちに、何となく意味するものが分かってきました。

1つは、精神疾患の診断名の告知をいかに行うか、という課題が2001年当時はまだ深刻にありました。2002年8月に精神分裂病が統合失調症へと呼称変更され(英語では今も昔もschizophreniaです)、そのおどろおどろしい病名に伴う負のイメージの払拭(ふっしょく)に、精神医学会が取組始めた、そんな時期でした。そのような時代背景の中で、統合失調症をはじめとする精神疾患の告知を、オブラートに包んだ、いわば隠語的診断名として、「自律神経失調症」が使われていました。

2つめは患者さん自らも「自分が精神疾患で苦しんでいる事を認めたくない」がために、オブラートに包んだ表現・耳障りの良い表現、を望んでいるという現実です。残念な事ですが、統合失調症はおろか、過労や過剰なストレスで誰しもが陥りうる「うつ病」にすら、2021年現在も、未だにスティグマが強い・・・。

3つめは、精神科以外の領域の医師が、様々な心身の不調(不定愁訴)を訴えられ、専門医として問題が無いと思った場合に、「患者さんをあしらう病名」として、採用してしまっているという実態があるものと思います(暴論だとお叱りを受けるかもしれませんが・・・)。

そもそも自律神経の活動性には揺らぎがありますし、高ストレス下にあれば、様々な自律神経症状が出るのは、医学的・生理学的にも至極妥当な事です。

引用:精神科医 松本良平さんのNote 自律神経失調症について より

純粋で正直な想いをストレートに表現しており、心に刺さる文章でした。

「患者さんをあしらう病名」すなわち、困った時の都合の良い診断名なのだろうか・・。考えさせられます。

 

様々な不調があるも、それの直接的原因が分からない場合の診断名として自律神経失調症が付けられることがあるようだ。

イレギュラーに思うが、原因不明の体調不良に悩む方は少なくないはず。

誰もが起こりうることだからこそ、自律神経を整えた生活を送りたいものです。

 

 

自律神経のメカニズム

どうして自律神経は乱れてしまうのでしょうか?

自律神経は主に日々のストレスの積み重ねの他、季節の変わり目の気温変動やクーラーや暖房の気温差、睡眠不足などで乱れるといいます。体を正常に保つための機能(ホメオスタシス)を維持するために負荷がかかってしまうのですね。

気温変動のある時期と高ストレス負荷がある時期は何の因果か、重なっていることもあります。

それが「3月」です。

 

偶然か必然か、厚生労働省では3月を自殺対策強化月間として設定しています。

詳細はこちらの記事に書いています。

 

自律神経が乱れていると身体的、精神的愁訴がみられます。

【身体愁訴】

「体がだるい」「疲れがとれない」「眠れない」「食欲がない」「頭痛」「頭が重い」「動悸」「胸が苦しい」「めまい」「立ちくらみ」「のぼせ」「冷え」「しびれ」「吐き気」「胃もたれ」「便秘」「下痢」

【精神愁訴】

人間不信、情緒不安定、被害妄想、うつ状態、自身が湧かない、イライラ、活気が湧かない、根気が続かない、決断できない、人に会いたくない

色々な不具合があるが、風邪なのか自律神経から来るものなのか、これは確かになかなか漠然としていて原因を掴みづらい。もしも自律神経の乱れから来るものなのであれば、速やかに自律神経を乱す要因を取り除いて改善を試みたい。

すぐに自律神経を整える方法についてはこちらの記事に書いております。

 

 

 

自律神経のメカニズム 自律神経は脳の視床下部にある交感神経と副交感神経からなるものです。

交感神経 = 脳を活発にさせる神経

副交感神経 = 脳をリラックスさせる神経

両方の神経がバランスよく活用されることを ”メリハリがある” なんて言われますが、何事もバランスの良い生活習慣と暮らし方、働き方が健全な精神を保つコツ、なのでしょう。

特に睡眠不足はいかんせん体が言う事を聞かなくなりますから、しっかりと確保していきたいです。

 

 

自律神経はバランス。とは言っても、心身ストレス許容のキャパシティはひとぞれぞれ違うからこそ難しい問題だと思います。

同時に、自律神経の乱れによる体調不良と思いきや、何らかの病気の症状だった。なんてこともあるでしょうから、体調不良に関しては自己診断せず、検査や医師の診断を確認するべき点に留意されたいですね。

 

まとめ

自律神経失調症は正式な病気としては存在しないが、診断名としては存在しており、精神疾患に分類される。

直接的原因が特定できないが、自律神経が影響していると考えられた場合に診断されることがある。

あまり耳にしない割に患者数は多く、診断を受けていない潜在的患者数はさらに多いと考えられている。

原因不明の体調不良に悩む人は多い。

気のせい、忍耐が足りないと考えるようにせず、しっかりと休養が必要。自律神経が整うことで改善が見られるかもしれない。

但し体の不調は自己判断せず、検査を受け、もし病気だった場合の早期発見を心掛けたい。

ではまた!