宿場町を拠点とした登山ハイキング【木曽路 奈良井宿】

宿場町を拠点とした登山ハイキング【木曽路 奈良井宿】

2022年4月15日 オフ 投稿者:

東京に在住している(していた)方々にとって、『中山道』は主要な道路として馴染み深いものがあるのではないだろうか。

 

中山道は現在、東京都豊島区西巣鴨から埼玉県境までを結ぶ国道17号を指すが、かつては日本橋から京都までを結ぶ街道であった。

 

江戸時代に整備された五街道の1つ。中山道。

板橋宿から始まり、67もの宿場町が点在していたという。

 

そのちょうど34カ所目の宿場町に『奈良井宿』という所があり、ズバリ中山道のど真ん中。たまたま訪れる機会があったのだが、中々印象的な雰囲気だった。

風情ある街並み。まるでタイムスリップしたような感覚。のどかだが、不思議と閉鎖的な雰囲気も感じた。平日に訪れたせいだろう。そういった部分も含めて楽しめた。

見事な橋

このあたりの中山道は木曽路とも称されていたようだ。

長い長い中山道の宿場町の中でも最も標高の高いのが奈良井宿。

国の重要伝統的建造物群保存地区に指定されるだけあって、写真の通り歴史を感じることが出来る程に雰囲気が残っている。少なくとも1度は訪れて欲しい。

 

例えば、この中山道沿いの宿場町、奈良井宿を宿泊拠点とした登山やハイキングなどの散策もなかなか粋で良いのではないかと思いを巡らせた。

目の前は中央アルプスがあり、とにかく山に囲まれている。どの方面に行っても山を楽しめそうだ!

 

アルプスを縦走するとなると、宿場町で宿泊している場合ではないが、低山やロープウェイを使ったハイキングなら宿泊とセットで組むこともできるだろう。

 

 

すぐ目の前、奈良井宿の峠道コースもちょっとした登山ができる。

私が寄った時はさすがに山は登らなかったが、山門である長泉寺に立ち寄った。

『鳴き龍』

大天井絵の鳴き龍。明治時代に描かれた龍は昭和後期までは、目の下で手を叩くと壁絵の仕掛けが反応して龍が鳴く仕掛けがあったのだが、建物の老朽化により今はその音を聞くことは出来ない。

それでも尚、気迫に衰えを感じさせない迫力があり、今にも動き出しそうだった。

 

 

中山道にある最高峰の峠、『鳥居峠』だ。標高は約1100m。

奈良井宿駅から1つ隣の藪原駅までを結ぶルートは江戸時代では木曽路の中で最も難所とされていたようだ。距離にして約10km、標高差約600m。もはや登山である。

 

こんなちょっとした散策路だが、春~秋はクマの出没にも念のため注意したい。熊鈴の携帯をおすすめする。普通に生息しているエリアだし、目撃情報も定期的に確認されている。

人里が近いからこそ事故につながりやすいし、人の落とした食べ物の味を覚えた熊や子熊連れの熊などに遭遇したら危ない。

ガイドマップにも紹介されている場所であり、高尾山のように観光客が普通に歩くルートですが、熊が生息するエリアでは道路上でも遭遇する可能性があります。

 

又、少し足を伸ばせるのであれば、南蓑輪村の『経ヶ岳』、中央アルプスの『木曽駒ケ岳』、その他『南駒ケ岳』『恵那山』『御岳高原』『乗鞍高原』『美ヶ原』『霧ヶ峰』など、結構距離はあるけど行きや帰りに立ち寄るのも旅として考えるのならありだ。

 

観光なら宿場町に留まるのも贅沢な楽しみ方だと思うが、中山道は私にとって馴染み深いところ。ここで登山に興じることに意義があり、山を絡めたいと考えたのです。

中山道に限らず歴史と登山も密接な関係があるので、知ることでまた違った登山の愉しみを味わえる気がするので、今後は歴史的な部分にも意識をもっていきたいと思いました。

奈良井宿は立ち寄っただけであり、宿泊したことはないので、いつか行ってみたいですね。ではまた!