マラソン中止保険の真実【2021】

マラソン中止保険の真実【2021】

2021年12月2日 オフ 投稿者:

※この記事は2021/10/23時点の情報によるものです

 

皆さん、こんにちは。社団法人ランナー龍(たつ)です。

 

今年のトレイルレースも、ことごとく中止になってしまいましたね。

この時期、そろそろ来年のレースを考え始めているのではないでしょうか。

そんな最中に、急遽登場した保険のお話をします。

 

 

 

大規模なトレランやマラソン大会が中止となって、返金等の対応でクレーム騒ぎになっているなどの話を耳にする昨今。

東京マラソン、新型肺炎の落とし穴 一般ランナー中止 参加料、保険で返せない?

3月1日に開かれる東京マラソンは、新型コロナウイルスによる感染拡大を受けて一般ランナーの参加取りやめという異例の事態に発展した。主催の東京マラソン財団が参加料を返金しない方針を公表し、参加するはずだったランナーからは「返してほしい」という声も上がっている。

引用:毎日新聞2020/2/20記事より一部抜粋

 

返金が無い可能性についての覚悟をもってエントリーしている方が多いと思うので、仕方がないと思う人が多いと察するが、とはいえ、大規模になるほどエントリー料もバカ高いので、しんどいのではないか。

(UTMFのほうも返金について騒いでいたような・・)

 

そんな中、

ある日、私はニュース記事の中にこのうようなものを見つけた。

 

 

 

川内優輝選手の写真と共に 「現状打破」の文字。

挑戦し続けるランナーのための保険。

 

現状打破と謳われたこのキャッチフレーズが、ひときわ目に付いた。

遂に出たか、と。(後で詳しく説明します)

 

 

 

マラソンエントリーのポータルサイト。RUNNET(ランネット)との連携で、

あいおいニッセイ同和損害保険株式会社が ”マラソン中止保険” を今月、つまり2021年10月から始動させるというものだ。

自然災害で参加料返金“マラソン中止保険

自然災害でマラソン大会が中止した場合、参加料が全額戻ってくる“マラソン中止保険”が発売されることになりました。 「あいおいニッセイ同和損害保険」は、スポーツのイベント会社「アールビーズ」と共同でマラソンランナー向けの“マラソン中止保険”を今月から始めます。

引用:Yahooニュース 日テレNEWS24記事より一部抜粋

 

実は、私もコロナ禍になってからというもの、

2020年/2021年の期間で6つほどエントリーしていたが、全て感染症対策の関係で中止となっている。

全額返金、一部返金、参加賞のみ郵送、次年度エントリー権確保、返金無し・・などパターンは様々だった。

主催者側には諸々配慮いただいたと思っております。

 

 

このような世の中なので、仕方がありませんし、エントリー時に開催と中止の判断から返金の条件に至るまで主催者側に一任することなどへの承認をすることが参加条件の基本となっていたかと思います。

一部でも返金があっただけラッキーと思うようにしていたのです。

 

 

どれだけエントリーをしようとも中止となる現状で、苛立ちが無いと言ったら噓になります。

そんな中、マラソン中止保険の記事を読んで、保険等の契約により返金が保証される仕組みがあるのなら、もっと気兼ねなくエントリーが出来るようになるのではないか!?

 

 

 

このように私は胸を躍らせました。

 

 

問題はここからです。

ここでポイントとなるのは、【新型コロナウイルス】による影響での中止に適用されるのかどうかだ。

 

先ほど紹介したニュース記事の続きを読むと書いてあるのだが、

・参加人数1,000人以上規模のマラソン大会が対象

・新型コロナウイルスは対象外

 

このようになっていた。ガーーン。

 

なんだぁ、自然災害だけか・・・

私はがっくしと肩を落としました。

無念が残念です(あ、日本語おかしくなってしまいましたね笑)

 

エントリー費用10,000-につき、保険料は500円(ワンコイン)のようです。

もう少し詳しく知りたい方はこちらもお読みください。

 

出典:あいおいニッセイ同和損保 マラソンランナーに向けた大会中止保険の提供を開始
~川内 優輝選手を起点とした商品開発を実施~ より(pdf)

川内優輝選手と共に書かれている「現状打破」がややこしい。

 

レースエントリーに合わせて手軽に登録することが出来るという事だが、

あくまで自然災害にかかわるもので、コロナ影響の中止は適用外だ。

 

また、1,000人以上の規模のマラソン大会なので、

1,000人以下、及びトレイルランニングと称される大会には適用されないと思った方が良さそうだ。

 

自然災害はゼロではないにしろ、そうそう発生するものでもなく、それこそ逆に「仕方がない」と思えるのではないでしょうか。そんなにしょっちゅう起きてましたっけ?

 

自然災害ということですが、ちょっとした雨でもトレイルへの影響など、より自然災害につながりやすいトレイルランニングの大会では使えないとなると、私にとっては利用価値が高いとは言えない。

500円でも、10回登録すれば、5,000円。小規模の大会なら1回分エントリーできる金額にもなる。

 

 

自然災害よりもコロナ禍で中止になっているのが現状であり、

このマラソン中止保険のキャッチフレーズである「現状打破」は何を指しているのだろうか。

これではコロナ中止でも返金されると勘違いを起こしませんか。私は勘違いしました。

とても紛らわしいです。皆さんも、中止保険については、内容を事前に詳しく確認することをおすすめします。

 

この保険については、

保険会社がこの中止が相次ぐ状況に便乗した印象しか持ちませんでした。

 

 

まあ、コロナ中止で返金保証していたら保険会社もたまったものじゃないですよね(笑)

この保険は、参加者だけでなく、主催者側も含む双方の課題を意識する趣旨の保険だということです。

 

 

以上、来年もレースの開催状況に注目していきたいと思います。ではまた!

紛らわしい!!