UTMF、TJARをどう捉えるか

UTMF、TJARをどう捉えるか

2020年12月26日 オフ 投稿者:

皆さん、こんにちは。社団法人ランナー龍(たつ)です。

 

今日は、

UTMF(ウルトラトレイル マウントフジ)

TJAR(トランスジャパン アルプスレース)

この2つのレースイベントへの想いについて記事にいたします。

 

 絵:龍

ULTRA-TRAIL Mt.FUJIⓇ(ウルトラトレイルマウントフジ)

2012年から始まった、山梨県・静岡県をまたいで開催されているトレイルランニングのウルトラマラソンレース。

総距離はおよそ100マイル、累積標高差は約8,000m、制限時間は46時間。

日本・アジアで最初に設置された100マイルレースであり、国内・アジア地域の100マイルレースにおける草分け的存在である。

引用:Wikiより

 

 

絵:龍

Trans Japan Alps Race

息を飲むような雄大な眺め、漆黒の闇に浮かぶ仲間の灯、

烈風に晒され追いつめられる自分、悲鳴をあげる身体、

絶望的な距離感、何度も折れそうになる自分の心、

目指すのはあの雲の彼方。

日本海/富山湾から太平洋/駿河湾までその距離およそ415Km。

北アルプスから中央アルプス、そして南アルプスを、

自身の足のみで8日間以内に踏破する

引用:公式ホームページより

 

 

2つとも、日本を代表とする過酷で大きな大会であることは共通するが、両者は似ていて異なる。

仮に両方への出場を目指すにしても、レースの趣旨やトレーニングの仕方もその方向性は違うものになるだろう。

 

 

 

人それぞれ、色々な考え方があって良いと思います。

登山やトレイルランニングをスポーツとして楽しんでいる人は、出場を目標としている人も、そうでない人も、この2つの大会に対して何かしらの想いがあるのではないでしょうか。

 

私にとっても、この2つの大会の存在は非常に大きいものです。

 

トレイルランニングは、マラソンなどのランニングをきっかけに始める人が多数派だと思いますが、

私の場合は、登山が先で、登山を続ける延長としてトレイルランニングを始めることになった登山派です。

 

「こういうスポーツがあるよ」と友人に勧められたのがきかっけですが、トレイルランニングを始めたおかげで、軽量登山である「ファストパッキング」を知り、それが自分の登山スタイルになったので、トレイルランニングを初めて良かったと心から思っています。

 

トレイルランニングを始めた当初、その友人から、ある程度本気でやるんだったら、この2つの大会を目指すのがいいじゃないか。とすすめられたのが、

UTMF、TJARである。

友人は続けた。

登山で最高峰を目指すならTJARトレランで最高峰を目指すならUTMF。そう覚えておくといいよ。と。

 

私は両方ともDVDで鑑賞したが、例えばTJARに至っては415㎞もの距離をたった1週間で踏破しなければならず、人間の体が持ちこたえられるものなのか?あり得ないと思うとともに、

続けていくとそういう体になっていくだろうなぁ・・

よりによって一番最初に知った大会が、この2つだったので、これが普通かと、超甘く見ていました(笑)

 

その後、20km~30kmのレースで死にそうになっている自分を見て、目指すとかそういう次元にもないことをただ笑うしかありませんでした。長い距離に耐えられるカラダに一から鍛えていく必要がありました。

 

 

それから3年が経ち、今もこの2つのレースは山に通い続ける中での1つの目標として存在し続けていますが、

それは1つのテーマとして確かに存在しているが、山人生の中の小さな1つにすぎず、出場することにそこまでこだわっていないというのが現状です。

出てもいないのに何を言ってるの?って言われてしまいそうですが・・・

私が求めているのは、安全に登山する術を熟練させ、慣れ親しんだ山に散歩に出かけるように登り、美味しい空気を吸って、景色をみれればそれが一番幸せだと思っています。

時にはレースに出て限界まで力を出し切ってみることも楽しみたいと思っています。とはいえ、大きなレースに出ることが全てではありません。

大切なのは楽しむことかなと思います。安全に山を歩く技術がないとそれは叶わないとも思っております。

 

TJARはエントリー申し込みするにあたり、多くの基準を満たさなければなりません。レースの距離やタイムを基準に達成させることよりも、ツエルトをもって、長距離縦走を短いコースタイムで可能な限り数多くこなすことが、基準を満たすだけでなく、出場して勝負をする上では不可欠であり、

そういう生活にするには、家族や、仕事や、子供の進学のことなど一切無視をして、すべてこのレースに捧げるのであれば、ひょっとしたら、いつか可能性がみえてくることもあるかも知れない。いや、もちろんそれだけ人生を捧げても出れないまま終わる可能性も高いのだ。

人生はTJARだ!と言えるくらい本気で思っているのであれば目指すべきレースなのかなと今は思っています。

望月将悟さんのように、山で育ち、常に山と関わるライフスタイルのスペシャリストであれば、1つの登竜門として捉えることができるのかもしれません。

山について、私の場合は30歳を超えてまったくのゼロからのスタートでした。

半ば強引に家族を説得し汗、貯金を使わせていただき、3年間山に通い詰める生活を送ってきました。この経験は非常に大きいものでした。

ここまで徹底的に山にのめり込んで、ようやく、地図とコンパスが一応使えるようになり、

よほどのバリエーションルートと雪山、岩登り、沢登りではない登山であれば、そつなく出来るようになり、

テントを担いで単独で縦走できるくらいにはなりました。

無情ですが、ここまで費やしてようやく基礎の下地が出来上がった感触です。山に登れば登る程、TJARに出る方々との能力の差を感じるようになりました。

TJARの選手とデッドヒートの末、敗退を喫したレースの記事はこちら。

 

 

 

 

ここから、その能力を磨きかけるにしても、短期間では多額の資金がかかるし(アルプスに通うだけでかなりお金使うので^^;)

じっくり長期スパンで鍛えていくとして、年齢的なものがあり、今現在が30代後半で体力的に鍛え上げるピークに思えるし、山屋さんは40歳代もめちゃくちゃ強いですが、その10年間もあっという間に過ぎ去りますので、基準を満たしたときには50歳だった・・なんてことがリアルに想像できてしまいます。

このように考えてみると、ムキになって追いかけるものではないな。と今現在の判断に至っています。

しかしながら、TJARは登山の究極形態であり、果敢に挑む選手とアルプスの景色が私にはとても眩しく映っています。

 

 

 

一方で、UTMFのほうは、トレイルランニングですので、TJARより距離は短く、よりレース要素があります。出場するための条件は、TJARよりかはクリアし易いです。

先日、11月16日だったかな?私は2021年度のUTMFにエントリー申し込みをしました。  ※落選しました2020/12/04 うわ~ん!

160㎞とはいえ、超人気の大会ですから抽選になるのですが、運が良ければ出場権を得ることが出来るでしょうし、運が悪ければ落選します。

コロナ禍のきっかけもそうですが、近年は以前のようにしょっちゅうレースに出るようなことはしていないので、次回の出場機会を逃すとなると、条件を満たすレースの数が保持できず、よほど目指す目標でも立てない限り、エントリーすることが無くなってしまう気がします。

 

ロングレースにこだわっておらず、直感的に興味を引いたレースに出場するので、ショートのレースも出ます。したがって、ポイントが条件を満たさないと思います。

これまでも、あまり意識はしておらず、たまたまポイントが到達していたのでエントリーに至っています。

でも、このレースはやっぱり出てみたい。

本で読みましたが、鏑木さんが、ここをレースのコースにしたら最高だろうな・・と、飛行機から眺めた富士山の麓でいつか最高の大会をプロデュースするという1つの「夢」から始まったUTMF。

ロマンがありますし、トレイルランニングのレースの中では一応、最長距離の部類とされる100マイル(約160㎞)。

全距離制覇という意味でのゴールとして100マイルを目標に掲げるランナーも数多くいるだろう。

距離だけが全てではない。全てではないが、マゾでタフで貪欲なトレイルランナーなら(かなりの大多数 笑)UTMFに出たいだろう。

私は登りがきつくて、距離が短くて、エイドステーションの食事が美味しいレースが好みだが、これだって立派なトレイルランナーとしてのスタイルだ。いや、アスリートの風上にもおけないか・・!?(笑)

 

UTMF、TJAR、私の山人生はこの大会を目指すことだけが、全てではない。目標としては、むしろその割合は小さい。

しかしながら、この2つの大会は、小さくも私の心の中にしっかりと焼き付いているのだ。

 

 

皆さんは、この2つのレース。どのように捉えていますか?

長文をお読みいただきありがとうございました。

ではまた!